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「古の都、今や滅びた過去の遺物、誰ももはや気に留めない永遠の静寂の地。いろいろな呼び名がある場所だ。名前をセプルデウ・ハイシスというところだ」
テッセラはその言葉に聞いた記憶がない。つまりはまだ知られていない土地の一つということなのだろう。
「その模擬貨はその町に行ったときに買ったものだ。数百年前に栄えた大帝国と伝わっている。この山々囲まれている場所のみならず、さらに遠くまでその自己の領土としていたという」
「とんでもない空想のように聞こえますが……」
テッセラが困惑な顔をしながら特別市長へと答える。




