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机の上にあるものは、どうやらこのあたりにあるものらしい。そして、めぼしいものがないかを探す。食べ物のようなもの、アクセサリー類と推定できるもの、何に使うか全くわからないようなもの。それに、誰かの名札のようなもの。
「これは誰のものだったんだ」
テッセラはその名札のようなもの、岩屋ならきっとドッグタグだとでもいうようなものをつまみ上げて、露天商に聞いた。
「お兄さん、お目が高い。それは古代の大戦時に戦死したといわれている、とある大将の名前札だったと伝わっているものだ」
それが本当なのかということについて、テッセラは知識を持ち合わせていなかった。




