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3930.

 テッセラはゆっくりと歩いていく。交差点で別れてから一人、ゆっくりとした歩調で周りの景色を楽しみながら歩く。今まで見たことがない景色、今まで知らなかったこと。そんな風景が、今まさに目の前にある。

「……ここか」

 そして一つの、人だかりができているところの前で立ち止まる。看板を確認すると、特別庭園と書かれていた。どうやらここが言われていた観光名所の一つ、特別市長邸宅の庭への入口に当たるところになるらしい。

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