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鍵はフロントにどさどさと置かれた後、輸送班長が一人一人に配っていく。鍵は直方体で15センチメートルくらいの木製のストラップと、それに細い鎖でつながれた鍵の本体で構成されていた。
「これで全員だな」
鍵の本数を数えながら、それぞれに輸送班長がカギが配られきれたことを確認するために、それぞれの鍵を見せるように指示を出した。
「……よし、じゃあ荷物は各自持って行ってくれ。その鍵のところに書かれた部屋番号のところを確認して、荷物は街歩きに必要なものぐらいにすること。そうだな、また荷物の片づけが終わり次第、ここに集合すること」
「了解です」
面々が言いながらも、カウンターから見て左にある階段へと向かって歩き出した。




