3868/4203
3867.
「あー、うんそうだね。これで大丈夫だ」
「はい、ありがとうございます」
確認はまるまる10分ほどかけて、1行1行をしっかりとしていっていた。岩屋は思わず寝落ちしてしまいそうになるのを我慢する必要に駆られていた。先輩職員が元の席に戻るのを見届けることなく、職員は輸送班長へと書類の確認が全部終わったという内容の証明書を出した。
「これをもって、出納課へどうぞ。そこで補助金を受け取ることができるようになっています」
岩屋はそれを聞きながら、何かしらの懐かしさを感じていた。




