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「このサインを持っていくんだ」
疑心に満ちた岩屋の表情を察してか、輸送班長がさっき男性に書いてもらった紙を岩屋へ見せながら言った。その紙には先ほど書かれた筆記具の生々しいサインが書かれていて、読める字を拾ってみると、これが受領書になっているようだ。
「いつものように、というのは、荷物の納入についても、決められたものがあるのか」
「そうだな。ここで荷物を入れるときには、荷物を所定の位置に置くことになっている。その位置というのはこの建物の1階、脇の方に職員専用の場所があるからそこだ」
輸送班長がそのまま隊列を案内をしていた。




