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「……それで、だ」
岩屋は話を変える。
「こちらとしては、さっさとオリトークへ着きたいところなんだがね」
「まあ、それはかなわないだろうな。少なくとも、あと2週間はかかる。ここまで3、4日で山越えできたのがすでに早すぎるといわれるぐらいだ」
「それだけ早いのか。いつもはどれだけ時間がかかっていたんだ」
岩屋が笑いながら輸送班長へと言った。
「だいたい迂回路をして、静かに動こうとするから、時間がかかるんだ。1週間は最低でも、枠としては1週間と4日が基準となっているから、それぐらいはかかっていたな」
