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「おはようございます」
スカイハルが焚火を立って眺めていた岩屋へと声をかけた。
「ああ、おはよう」
岩屋が声をかけるのと同時に、スカイハルも立ち上がる。ほかの家からはまだ物音ひとつしない。単純に寝ているからか、それとも、何か別の意図があるのか。
「今は、まだ誰も起きていないようだな」
「その様子ですね、よっと」
スカイハルは岩屋からの言葉にこたえつつ、まだ燃えている焚火の火を消そうとする。大街道は未舗装だったから、土はそのあたりから掘り出して、それで火消しをしていた。




