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「……まさか、輸送班長が」
つぶやくと、家のほうを見る。見つめた瞬間、岩屋は見るなと目で伝える。慌ててスカイハルは焚火へと目を戻した。
「彼が、あるいは彼女のどちらが、いつから政府側に通じているかはわからないが。おそらくは彼は情報を集める役目、彼女は情報を伝える役目。そういうことなのだろうな」
「そして、会社はそれを知らない、と」
「そうだ。荷物は定期に送られるし、情報にも触れるくらいの立場がある。輸送班長であるから、内容物については公開されるからな」
岩屋は焚火にあたりながら言った。




