僕の異世界復讐話し

3745.

「確かに、誰もいませんね。罠でしょうか」

　スカイハルがバリケードの外側から中を覗き込むようにして、人がいないことを確認した。くすぶっている燃えカスも、その煙が風で薄まっている。そのため、視界が開けて完全に誰もいないことが分かった。

「罠とすれば、どこからか連絡がいっているということだろう。どうせさっきの茶店が怪しいが、まあそこはいい」

　燃え尽きたバリケードは、弱い力でも簡単に崩れてしまう。と、そこで岩屋はバリケード裏に鉄線があることに気づいた。