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輸送班長は言葉に詰まる。実際、自身がどうすればいいかということを考えたとき、輸送班長だって、攻撃を受けたら敵と判断して攻撃をし返すことになるだろうからだ。だが、それでも輸送班長は岩屋へと聞き返す。
「敵かどうかは、話してから判断するんじゃなかったのかい」
「そうだな。だが、先ほどのように、本気で向かってくるつもりがなければまだしも、はっきりと敵意を向けられたら、どうしようもないだろう。少なくとも味方ではないと判断すれば、敵として処理をするのが一番だ」
にこやかに岩屋は答えていた。




