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30分、というのは、おおよその時間らしい。
「ああ、君」
岩屋は所長の前から出て行こうとすると、所長に呼び止められた。岩屋は振り返り、所長の方を見る。すると所長は何か手首に巻くぐらいの帯状のものを持っていた。
「これを持っていきなさい。時間を知らせてくれる装置だ。今回の輸送では、関所でこれを見せることになっている」
「ありがとうございます」
通行手形の代わりということなのだろう。となれば、山賊もこれを狙ってくるのかもしれない。ただ、それは安物の腕時計だった。
30分、というのは、おおよその時間らしい。
「ああ、君」
岩屋は所長の前から出て行こうとすると、所長に呼び止められた。岩屋は振り返り、所長の方を見る。すると所長は何か手首に巻くぐらいの帯状のものを持っていた。
「これを持っていきなさい。時間を知らせてくれる装置だ。今回の輸送では、関所でこれを見せることになっている」
「ありがとうございます」
通行手形の代わりということなのだろう。となれば、山賊もこれを狙ってくるのかもしれない。ただ、それは安物の腕時計だった。
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