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「……さて」
食事の類は持ってきていた瓶詰でどうにか済ませる。岩屋は同室となっているスカイハルにベッドに座りながら話しかける。
「どうかしましたか」
「山賊たちだよ。彼らはいったいどういう経緯でそこにいるのだろうな」
「政府からの要請なのでは。さきほども所長が言っていましたが、政府からの補助金の還流を狙いとして、銃器類を横流ししていたのではないでしょうか」
「だが、現状このルートを使って補助金を得ようとしているのは、この会社だけだろう。それで補助金の罰金だけでいけるのだろうか。それに関所となっている場所も複数あるわけだ」
「つまり、なにか裏が別にあると」
「僕はそう考えている」
岩屋は言いきった。




