僕の異世界復讐話し

3647.

「ええ、彼らにこの会社について教えてあげてちょうだい」

「分かりました、ターリス董事(とうじ)」

　どうやら董事という役職に就いているらしい。それはおそらくは役員待遇のなにかなのだろうが、そこまで岩屋たちは聞かなかった。

「しかし、どの範囲まで教えれば」

「私をフレッドと呼んだのよ、それで判断を」

「……分かりました」

　明らかに仲間にしたくはないという思いが透けて見える。だが上司からの命令には従うようだ。

「ああ、そうそう。彼はここの軍事部門長のベルム・ミレス。ミウレスという村出身の傭兵よ。いろいろ教わってね」

　だがターリスは意に介さずに笑顔で告げた。