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運がいいのか悪いのか。夜になり、次の日の集合場所へとつくまで、岩屋らは追跡者を見つけることができなかった。今回は、あのやっかいな老婆も来ず、そのまま一日が終わった。だが、何もこなかったからといって油断することはできない。寝ている間にも刺客が送り込まれてくる可能性だって十分にあるのだから。だから岩屋とスカイハルは、なかなか眠りが浅い。ちょっとの物音でも敏感に起きてしまうためだ。同室になったがゆえに、互いの音にも起きてしまう。
「眠れないのか」
今日もそうだった。




