3604/4205
3603.
「どうしたのさ婆さん。今忙しいんだがね」
スカイハルは近寄ってきた老婆にけんもほろろな対応をする。さっさとどこかに行ってほしいという感情の表れかもしれない。
「まあまあまあひとついかがですかいね。特産なんでね、一つだけでも味見だけでも見物だけでも」
「話じゃなくて品物なのか」
岩屋は言いながらも老婆のことが少し気になったようで、何かを気にするそぶりを見せる。
「おやおやおや、そこの方は話が分かるようで、よかったよかったよかった。そうそうそう、この老婆、貴方方の期待に必ずや添いましょうや」




