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「それだけではないでしょう?」
岩屋はさらに奉王将軍へと質問を続ける。湯気が立っているお茶は、今や、65度ほどとなっており、いい飲み頃だ。
「さすが、と言っておきます」
奉王将軍はパチパチと拍手をする。その拍手の相手が岩屋であるのは明々白々だ。突然の拍手で、少々驚いている岩屋へと、奉王将軍は立ち上がって告げる。
「申し訳ない。貴方を少々試させていただきました」
「試す、ですか。ではこれはなんの試験なんでしょうか」
奉王将軍は岩屋のすぐ前まで来る。岩屋は恐れずに聞いてみた。




