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「……ところで、話は変わるのですが」
スカイハルは話を断つ。
「そうだな、撒いたと思っていたんだがな」
少しだけ歩の速度を速める二人。それに合わせるようにして、ゆっくりとであるが、新しい追跡者らも同じくらいに速度を増していく。
「ついてきているな」
「そうですね、でも、彼らは午前中に追いかけてきていた人らとは違う顔付していますね」
「だが、顔には見覚えがあるな」
誰か、と考えるよりも前に、今度は田園地帯を通っている。どこかで時間をつぶそうとしても、そんな場所はない。




