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「剣は片刃で、腕くらいの長さのものが欲しい」
言いながらアルダースは地面に魚のマークを描こうとする。しかし、一画目を描いた時点で、何も言わずともそのままプロープは図形を完成させてしまった。
「分かった、それで、誰に会いたいんだ。俺に会いに来たってことは、そういうことだろ」
まあ座れや、といすを適当に持ってこさせて、机を取り囲むようにして岩屋たちを座らせた。当の本人は、表玄関のドアから一番遠いところの短辺の場所に陣取っている。どうやらそこがプロープの指定席となっているようだ。




