3492/4205
3491.
「ここは古代の弾薬庫、その横は砲台として使う用意がされていました。ですが、生産量がごくごくわずかしかなく、また砲台といっても1門作るのがせいぜいだったようですね。結局ここは医務室となったそうです」
アルダースの説明は、壁に貼られている板の文字を読んでいるだけのものだ。だが、それであってもこの周辺の歴史を知れる手掛かりになる。
「医務室にしては、なかなかに暗くて危ないな」
「当時としてはそういう専用の部屋があることだけでもステイタスになちゃそうで、侯の名ははるか遠くまで響いたとあります」




