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「どうした」
岩屋が近寄って尋ねる。
「動いているものが見えました。おそらくは基地司令殿が仰られていた、ふもとの村までたどり着いたのではないでしょうか」
「よし、ここにいったん入るとしよう」
岩屋が唐突に提案する。
「しかし、言語がまだ把握できていません。会話は困難かと」
岩屋の提案に対して否定的なのはアルダースだ。
「君は確か爆発物のスペシャリストであると同時に、民間では言語学者として古代言語の研究をしていただろう」
しっかりと目を見ながらアルダースへと向かう。




