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応援の仕方は人それぞれであろう。岩屋は、ライタントを勇気付けるためにあの手この手で話し続けている様だが、それがちゃんとした応援であったとは限らない。だが、応援をした結果については一目瞭然のことだ。ライタントは、立っている岩屋へと椅子から立ち上がって近寄り、それから握手を交わした。長い握手の最中に、ライタントは話す。
「ありがとうございます、ともかくしてみないことにはどうにも進まないことがよくわかりました。まずはしてみます。ダメなことはダメと、はっきり伝えてもらえれば、わたしもいろいろと修正することができますので、どうかよろしくお願いします」
「よし、その心意気だ」
岩屋は決意を固めたライタントを見つつ微笑んでいた。




