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一通りの視察が終わり、最後に、と岩屋は基地司令や幹部らを前にして基地の命名式を執り行うことにした。
「ここまで来てくれた人らは、毒水事件や新たな道の開墾など、複数の不可能とも思われた事柄を通り抜けてきた猛者らであろう。その猛者らのために、ここに新たな衛戍基地を、本日正式に開設することができてとても、とても喜ばしく思う。現在、いまだに元護王将軍らについては今どこにいるのか把握されていない。しかし、今はこの広い新世界に新たな入り口を設けることができ、とてもうれしく思う」
言ってから、岩屋は一息つく。




