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328.

「奉執将軍だな」

 甲冑を着た人物は、岩屋に尋ねてきた。岩屋は立ち上がる素振りを見せず、座ったままで、その招かれざる客人を観る。

「どちら様でしょうか」

「奉王将軍からだ。その命により、貴殿を捕縛する」

「……さて、僕が何をしたのかな」

 手錠のような輪が2つ、鎖で繋がれたものを持っている彼は、岩屋へと淡々と告げる。ソレに対して、岩屋は、笑っていた。いつかは来る、そう考えてのかも知れない。それは、当人にしかわからない。

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