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323.
「住んでいる領民らを、傷つけるということを避けたいからです」
「なるほど」
奉豪将軍は、臆することなく岩屋へという。それは、話したことが奉豪将軍の本心からの言葉だということを岩屋へと見せつけることとなった。
「では、降伏の条件ですが……」
聞いてから岩屋は、条件をいくらか提示する。大まかにいえば、次のような事柄だ。
「1、奉豪将軍領は奉執将軍から任命を受けた総督あるいは選挙によって選任された人物が統治する。
2、現奉豪将軍は奉執将軍により監督を受ける。なお、選挙に立候補することができる。
3、現奉豪将軍の生存は保障される。」
この3つだ。他にもこまごまとした話しはあるものの、奉豪将軍は、すぐにこれで調印を行った。




