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「予定より若干の遅れがみられるな」
奉執将軍の執務室で、岩屋が報告へ簡単に感想を述べた。遅れているエンジン部分は、ゴアフラが担当しているため、以降はゴアフラが答えている。
「エンジンの軽量化のための素材が不足しています」
「ふむ。不足気味なのか。どれほどだ」
「計画量のおおよそ3分の2ほど足りません」
「正確には？」
「……70パーセントです」
「それは多いな」
岩屋はゴアフラを睨む。ただ、岩屋自身は睨んでいるという意識はない。困って動けなくなっているゴアフラを助けるように、ライタントが代わりに答えた。
