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「…やはりか」
その話をきいた奉王将軍は、そうつぶやいた。
「はい、陛下。民のことを錦の御旗とし、将軍を殺すようです」
「初めは小さき子のためと思っていたが、それがどうしてこのように変質してしまったのだ…」
奉王将軍の第一部下は、さて、とだけ答えた。岩屋の心変わりについて、なぜかは岩屋自身に聞かなければならないだろう。それだけ、相手の心理状態を見るというのは難しいということだ。
「彼は、いつごろここに来ると思う」
「外堀を固めてからでしょう。問題なのは、他の将軍はどれほどの時間でつぶされるかということでしょう」
部下は、ちょっと考えてから奉王将軍に告げた。
