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確かに、邪魔をしている人がいるだろう。岩屋がその結論に至ったのは、橋の次の問題に当たったためだ。
それは、初めに、村の騒ぎとして聞こえてきた。
「どうしたんだ」
岩屋は、行軍を一旦止めさせ、すぐ目の前に広がる村へ斥候を派遣した。兵士2名がすぐに飛び出していき、そして帰ってきた。
「村の中央で火事が起こっているようです。そのための騒ぎでしょう」
「火事か、それはいかんな。周りに燃え広がるのは避けなければならない」
ライタントと目配せをし、岩屋はすぐに村の中央にある広場へと駆け込むことにした。




