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名目としては、隣国の調査をするということになっている。他領域に行くのだから、一応の名目は必要だという岩屋の案だ。何かあった時、たまたまその場にいたというその事実が必要なのだ。
「一応は僕の部下だとしても、形式的は奉王将軍の下で平等、対等な立場の1将軍にすぎない。そのための措置だ」
そのあたりの説明は、ライタントにだけしておいた。他の人は、知る必要がないという判断からだ。また、ヒカイロネは、単に屋外での動き方の検証としか知らされていない。その中で、一行は奉葎将軍の元へと行軍をはじめた。




