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電力公社が民間企業かという問題はさておき、コンピューターの小型化に成功しつつあるという実績は事実だ。岩屋は、これをもとに、シャホールも自律行動が可能になることを期待した。
「電力公社の方からも技術移転を進めるようにしよう。その方が、シャホールは、さらに早く自律行動が可能になるかもしれないからな」
「分かりました、ではそのように交渉してみます」
ヒカイロネと岩屋の話し合いが終わると、ライタントが駆け込んできた。
「岩屋さん、緊急電報が届きました。奉葎将軍であるラグからです」
「そうか、すぐに行く」
何か起こったとしか考えられない。それが最悪な者のうちの一つである可能性はとても高い。緊急電報が来るというのは、そのレベルの出来事だからだ。




