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岩屋の説明によって、それらの知識を身につけた研究員たちは、航空機製造の研究をはじめていた。航空機という、この世界には無い科学技術は、他の将軍たちも欲しい技術となっている。航空機があれば、山も海も越えて進撃することができるようになるからだ。誰もそのことを分からなかったわけではない、ただ、その技術が全くなかったということが原因のようだ。そのような報告は、ライタントから岩屋へと、執務室において受け取っていた。
「なるほどなぁ。作ろうと考えてはいたが、それに耐えうる水準ではなかったということか」
「そのようです。しかしながら、領土の大半へ電気が通るようになり、また強力な発電所が設置されるようになったため、これらを作ることができるのではないかという推測が働いているようです」




