僕の異世界復讐話し

156.

「では、動かしてみて」

　バッテリーがないため、後頭部からコードを伸ばし、電力を送っているものの、二足歩行型の侍立工藤が可能なシャホールとなっていた。それを満足げに見ている岩屋は、すぐにヒカイロネにそう命じた。

「では、動かします」

　手元にある複数のスイッチとたくさんのボタンがある制御盤の電源スイッチを押す。まずなにやら甲高い音が続く。まるで超音波のような、歯医者でのドリルのような感じのキーンとした音だ。それが徐々に薄くなる頃、唐突に腕が前に動き出した。