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岩屋が話しこんでいる間にも、祭りの様子は変わってきた。踊っていた人たちも、徐々に落ち着いたトーンへと変わり、ドンドンと太鼓の音だけが、相当な音圧で岩屋たちのところへと襲いかかってくる。勇壮な音楽にも聞こえてくる。それのさなか、大きな刀のような刃物を持ち出して男が肉の前に立つ。
たき火の火が消し止められ、くすぶっている中、横に1人皿持ちを立たせた。そして、男はえいっという掛け声とともに、刀を振り下ろした。肉が一欠けらこそげ落ちる。それを皿へと恭しく載せる。これを羊と牛、それぞれで行った。奉王将軍用、奉執将軍用、奉葎将軍用の3人用なので、それらを計6回行った。




