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まず部屋から出ていくのは見守人で、先導を務める。そのすぐ後ろには鎮王将軍だ。その直後に鎮郷総督を挟んで、岩屋が出て、最後に二人目の見守人が殿として出ていく。
建物から外に出ると、雲は氷空の半分ほどを覆っているが、日を遮ることない。騒がしい喧噪も、普段なら人々が歩いているであろう道も、今はすっかりと静かになっていた。遠くで、兵士らが岩屋らを見つけて騒いでいるのが聞こえる。
「それでは、見守人がそれぞれのところまでお送りします。それまでは決して何の命令も出しませんように」
鎮郷総督が二人に念押しをする。黙って頷いて、一歩ずつ離れていく。あの約束が果たされる時には、護王将軍が必ずダメージを受ける。それに乗じて護王将軍の指揮下から鎮王将軍は離脱する。それが鎮王将軍尾生存戦略だった。一方の岩屋はサザキの奪還が果たされた時点で、この世界で新しい家族を受ける。シトルンがいればさらに文句はない。さらに言えばシトルンと結婚しても構わないと考えているほどだ。
これらが同時に果たされるのか、はたまた、何かの歯車が狂って、反故にされるのか。それを知っているのは、この時点では、誰もいない。




