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「ところで」
一通りのところへと命令を出し終えたライタントが、岩屋へと尋ねる。
「どうしたんだ、ライタントさん」
「なぜ、貴方は避難しないのですか」
「今までの将軍らなら、きっと逃げ出していたのだろうな。だが、僕は逃げることはできないのだよ」
その言葉の意味が分からないようだ。そんな表情をしているライタントに気付いた岩屋は、立ち上がってガラス越しに見える中庭を見ながら話し始める。いまだに飛行機が次々と離陸し続けていて、それがあっという間に小さくなって消えていっていた。




