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電話の声

〇マンション 408号室 内 朝

   松平、紙袋に新聞を入れている。

   静子、ビニール袋に水筒を入れている。

   ナチ、靴を履いている。


ナチ「いってきまーす」

静子「はーい、気を付けて行ってらっしゃーい!」


   松平、靴を履く

松平「行ってきます」

静子「今日は大津のホームセンターやったね?」

松平「そや、帰んの7時」

静子「OK、いってらっしゃい!」


   ナチと松平玄関を出ていく。

   静子、靴を履く

静子「金吾!ごはん、テーブルの上に置いてあるからね。

 午後から言うても早めに起きてちゃんと食べていくのよ。

 電話は絶対に出ないように、いいね!」


〇金吾の部屋

   ベッドで寝ている金吾。

金吾「ああ、わかった」


〇玄関

   静子、扉を開けて出ていく。


〇金吾の部屋

   金吾、寝ている。

   電話が鳴る。三回コールして留守電になる。


電話の声「家賃が三か月たまっています。何とかしていただかないと

 出て行ってもらわなくなります、至急電話ください」


   金吾、ゆっくり寝返りをうつ。

   電話が鳴る。三回コールして留守電。


電話の声「こちら亜細亜信販ですが、このままでは

 法的手段に訴えざるをえません」


   金吾、寝返りを打つ。

   電話が鳴る。すぐに、

電話の声「月末でガスが止まります」

   

   金吾、寝返り、すぐ電話、

電話の声「こちら国民金融公庫ですが」

   金吾、寝返り、すぐ電話、

電話の声「社会保険事務所ですが」

電話の声(女)「保証協会ですが」

電話の声「税務署です!税務署です!」

   

   金吾、がばっとベッドから起きて、

金吾「うるさーい!」

静子の声(電話)「金ちゃん、金ちゃん、起きた?」

   金吾、受話器を取る。


金吾「ああ、今起きた」

静子(電話)「そう、じゃ、ちゃんとご飯食べてね」

金吾「ああわかった」


   金吾、受話器を置くとすぐ電話。

   金吾、思わず受話器を取る。

電話の声(だみ声)「かねいつになったらかえすんやわりゃ!(ガチャ)」

   金吾、ゆっくりと受話器を置く。


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