第2話:午後の幸せ
本当に下手ですが暖かい目で読んで頂けると嬉しいです。
「「ただいま〜」」
二人声を揃えて家に入る。
「あ〜腹減った〜」
「ご飯どうする?」
昼ご飯は自分たちで作るため何を食べるのか美夏が聞いてきた。
「まぁとりあえず着替えてから考えようぜ」
オレがそう言うと美夏は2階に上がっていった。美夏に続いてオレも2階に上がり自分の部屋に入る。部屋着に着替えて下のキッチンに向かう。 「う〜んたいした物ないな〜」
冷蔵庫の中身の素っ気なさについ言葉がこぼれてしまう。昼ご飯を考えていると美夏が2階から降りて来た。
「なんかあった?」
美夏は食べる物はあるかと聞いてきた。
「特になんもないや。適当にチャーハンかな。」
オレが比較的な楽な料理を言うと美夏は
「チャーハンか〜!でもおいしいから全然いっか♪」
美夏はさっきからご機嫌なせいかいつもなら「え〜チャーハン」などとだだをこねるのに今日は嫌がるどころかむしろ嬉しそうだ。
「どっち作る?」
オレがそう聞くと美夏は笑いながら
「一緒に作ろうよ。ね♪」
と満面の笑みで言ってきた。そんな顔で言われたら断るにも断れないし、すごく照れくさくなる。
お互い料理が得意な事もあってスムーズに進みチャーハンはすぐできた。
「ん〜おいしそう!早く食べよ。」
待ちきれないのか美夏はもうすぐに食べる準備をしている。皿に盛りつけ一通り終わったら二人で食べ始めた。
「おいしい〜!やっぱ私たち天才だよね!?」
「当たり前!」
二人でそんなふうに調子にのりながら楽しく昼を過ごした。 昼ご飯を食べ終え、食器を流しに持って行く。 「あ〜洗うのめんどいな〜」
オレがそんな事を言うと美夏が
「じゃあ私が洗ってあげる♪」
美夏はとても楽しそうに言ってきた。
「みッ美夏、お前さっきからご機嫌すぎないか!?普段ならめんどくさがってやらないのに!」
オレはあまりにも驚いて美夏にそんな事言うと美夏は
「別にいいでしょ!それなそんな事言ったら洗ってあげないよ!」
「ご‥ごめん。ありがとう。」
オレは戸惑っていた。
「よろしい。今、洗うからちょっと待ってて♪」
美夏は食器を洗い始めたので俺はリビングでテレビを見ていた。
5分か10分くらいすると洗い物が終わったらしく
「ふ〜疲れた〜」
などと言いながらリビングに来た。
「なんかヒマだね〜。」
「そうだな。」
「もう優ちゃん!ちゃんと答えてよ!!」
「なんか眠くなってきた」
オレは眠くなり、まともに答えなかった。
「え〜そんなのつまんないよ〜優ちゃん!」
美夏はちょっと寂しそうに言ってきた。
「ん〜じゃあなんかやりたい事あんの?」
「ん〜〜〜」
特に何か浮かんで来ないのか美夏は悩んでいる。
「ん〜〜〜」
そこまで何かしたいのか美夏は悩み続けている。さすがに可哀想に思えてきてオレは自分から美夏話かけた。
「ん〜じゃあゲームでもするか?」
オレの一言で美夏の暗くなりかけた顔はとても明るい表情になった。
「うんッ♪♪♪」
「じゃあなんのゲームする?」
オレは自分が持っているゲームの中で何をしたいか聞いてみた。
「え〜っと‥あッそうだ!この前優ちゃん買ったゲームやろ♪」
美夏は楽しそうに言ってきた。
「‥美夏、あのゲームRPGだぞ」
「うん♪」
「‥一人用なんだぞ」
「うん♪だから優ちゃんがやってるとこ見る」
「それ‥面白いのか?」
「優ちゃんとやればすごく楽しいよ♪」
首を傾げながら満面の笑みで言ってくるからつい
「まぁ美夏がいいならそれでいっか」
なんて美夏のペースにのせられ俺も少し笑いがこぼれる。 ゲームの本体に電源を入れゲームをセットする。少し待てばゲームのOPが流れ始めた。
「へぇすごいね!OPなんかもあるんだ!」
美夏はほとんどゲームをしないからとても驚いている。
「さて、始めるか」
俺はゲームを始めると何時間かぶっ通しでやってしまう。美夏は攻略本を見ながらとても楽しそうにしている。二人でゲームの事を話ながら1時間ちょっと経つと美夏は言葉数が減ってきた。
「美夏、眠いのか?」
「ううん、大丈夫」
明らかさっきより元気がない。
「眠いなら寝ろよ」
俺がそう言葉をかけると美夏は
「眠くないもん」
なんて言いながら寝ないように頑張っていた。
さらに1時間経つと美夏は完全に眠ってしまっている。風邪を引くと大変だから部屋から毛布を持ってきて美夏にかけた。
「ふ〜まったく今日はすごいご機嫌だったな。それにしても‥美夏」
俺はその後の言葉を言う事を止め、赤くなった顔を隠すようにトイレに行った。
******
今は夕方の6時30分。美夏はまだ寝ている。俺はテレビを見ている。少し経つと
「ん〜‥あッ!!あたし寝ちゃった〜」
いきなり起き出した美夏はとても残念そうに言った。
「よく寝てたな♪」
俺はいじわるっぽく言った。
「優ちゃん起こしてよ〜」
美夏は少し怒りっぽく言ってきた。
「せっかく熟睡してるとこ起こすの悪いだろ?」
「そうだけど…」
「いいじゃん別に。昼寝したぐらい」
「だってせっかく優ちゃんと遊べたのに…」
美夏の表情は少し暗くなった。
「またいつでも遊べるだろ」
オレは明るく言った。
「…いつでも遊べないじゃん。優ちゃんまた部活始まったら忙しくなっちゃうじゃん。」
美夏はとても寂しそうにつぶやいた。
「じゃあ夜、遊ぶか♪オレも昼寝したから夜寝れないしな」
オレは美夏に対して初めてウソをついた。
「ホント!!じゃあ夜、優ちゃんの部屋に行くね♪」
美夏の表情が明るくなった気がした。
「ただいま〜。」
疲れた声を出しながら母さんが帰って来た。美夏は玄関に向かって楽しそうにかけていった。
「おかえり〜ママ♪」
「ただいま。なんかえらくご機嫌ね!?」
「そんな事ないよ」
言葉とは裏腹に美夏はとても楽しそうだった。母さんもその事に気づいているようだ。
「そう。ねぇ美夏、夕飯作るの手伝ってもらえる?」
「うん、いいよ♪」
美夏はさっきまでの暗さはウソのように母さんとキッチンに向かって行った。