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普通のおじさんがプロサッカーチームの監督になる話  作者: dodongadondon


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第32話 入れ替え戦2戦目 林原りんごの過去



            ぴっぴー


市川ボールで後半がキックオフした

林原から鰻にパス そして鰻がライン際を駆け上がるが あっさり鍵谷にボールを奪われる

そして 鍵谷はすぐさま 森岡にパスする だがそこに


(林原)、、、、、、


りんごが マンマークにつく 目の前で対峙するりんごに対し森岡はにやりと笑うと


(森岡)うぷぷ 僕とやろうっての? 無名君がチャンピオンに頭が高いんじゃないの?


森岡はそう言うと 挑発気味に ボールを左右の足でポンポンと

一人ワンツーをしていた


(林原)お前は知らないだろうが 僕はお前をよく知っている



ーーーーーーーーーーーーーー林原りんご 8歳ーーーーーーーーーーーーー


(林原りんごの母)ああ、智どうしたの?


林原 智(さとし りんごの本名)は 泥まみれで家に帰ってきた

智は涙を浮かべながら 歯を食いしばっていた 頭からかぶっている黒い液体状のモノからする

強烈な異臭 明らかに 汚物である


(りんごの母)誰にやられたの? さとし


智は何も言わなかったが 泣くのを我慢して 歯を食いしばってる様子を見れば大抵予想はつく

誰かにいじめられたのだ

実際、こういうことは 一回や二回じゃなかった 明らかに息子は誰かにターゲットにされていた

後にりんごの母が 奥様方と話して情報を集めるとわかったことだが

智はどうやら 漫画家の息子と言う事でいじめられてるとのこと

どこかから風のうわさで バレたのか 迂闊に智が自分で言ってしまったのかはわからないが

父の作品である(バンババン)は少年誌としては ギリギリの描写をすることで

問題視されている作品である 過激な描写 卑猥な表現 そういうのを揶揄されたのかもしれない



――――――――――――――その日の夜ーーーーーーーーーーーーーー


(林原竜二)ええー そんな、、、


父が職場から戻ると愕然とした

妻から聞かされた 智へのいじめ 竜二にとって それは地獄に落ちるようなショックだった

竜二はそもそも売れない漫画家だった 妻のパート頼みの貧乏生活をなんとかしたくて

バンババンを世に出す 究極の大ヒットを出して たった5年で年収20億まで跳ね上がった

安アパートは引っ越して 市川市内に200坪の豪邸を建築 すべては家族の笑顔を見たいだけだった

それが 家族に富をもたらした バンババンが理由で息子がいじめられるなんて

仮にこれで 息子が自殺でもしたら 生きていく自信など 彼には無かった


(林原竜二)さとし 学校行きたくないなら 行かなくてもいいぞ?


(林原 智)わかった じゃあもう行かない


(林原ママ)ええー なにいってんのあなた?


林原竜二は仕事柄様々なとこに 取材に行っていた

当然 学校関連もかなり詳しくて 不登校が最悪の社会問題であること

いじめが日常的に行われていて それを学校側がひたすら隠蔽していることなど

さとしへのいじめが そう簡単に無くなるものではない事も知っていた

ましてや バンババンが理由じゃ 智にとって どこの学校に行っても

呪いのように いじめは付きまとう その危険性さえあった



――――――――――――3か月後ーーーーーーーーーーーーーーー



さとしが 学校に行かなくなって3か月がたった

林原竜二は すっかり創作意欲が無くなり バンババンを先月で強引に終了させてしまった

読者からは 伏線回収のぶん投げ等 批判続出だったが

林原竜二はもう バンババンを作る 心の力が残っていなかった

さとしの不登校と同時に 親父は引きこもりになったのである

おととい 智は9歳の誕生日を迎えた 彼が9歳になるってことは 林原家にとっての

大事なイベントが始まる事を意味していた


              ききー ばたん


林原竜二が運転した車から降りる妻と智 市川にある あるユース組織直営の

サッカー教室に来ていた 智の夢は プロサッカー選手 学校を行かなくなった後も

自宅の庭でボールを使った練習は欠かさなかった

林原家にとっても ここで 智が才能を開花させたり そうでなくても友達ができれば

また いいサイクルや 智が一般のレールに戻るきっかけになる

そういう願いがあったからである



ーーーーーーーーーーーーーーサッカー教室 主任コーチーーーーーーーーーーーーー



ここの教室の運営と指導をしてる コーチに二人はあいさつにきていた

ああーどうもーと言いながら握手を求めるコーチの男

そして 一枚の書類を母親に手渡して記入をお願いしていた

書類は 年齢、性別、学校といった ありきたりのものを記入するものだった


(林原ママ)、、、(べつに学校行ってないなんて本当の事書く必要はないわね)


母親はなにくわぬ顔で 智が元行っていた学校名を記入する

その書類をコーチが受け取ると ああー はいはい と言いながら うんうんとうなずいていた


(子供)あ、先生こんちゃー げ 林原じゃん!


(子供2)あ、お前 学校サボってる 犯罪者じゃんか


(子供3)いけないんだー 学校来ない奴不良っていうんだぞ?


運悪く元居た学校でクラスメイト?かわからないが 智を知っている子にでくわしてしまった

3人に言われ涙ぐむ智 が、コーチがそれを見て


(コーチの男)おい おい ヤメロ お前ら 走ってこい


(子供たち)はーい


子供は悪意なんて無いのだろう これは全て親が言わせているようなものだ

おそらく(日常的)に あーいうことを家で話題にしている 親がいるのだろう


(コーチの男)あー すいませんが 息子さん不登校なんです?


(林原ママ)そ、それが 何か?


智の母親は鋭い眼光で コーチの男をにらみつける


(コーチの男)あ、いやー うちは 健全にやってまして そういう問題ある子はちょっと、、、


(林原ママ)うちの子の何が問題あるっていうんですか!! さっきの子の方がよっぽど害悪でしょ


(林原 智)ママ いいよ 行こう あいつらがいるんじゃ僕やりたくない


(林原ママ)さとし、、、


(コーチの男)あ、いやー息子君も そういってるわけですし ここは一つお引き取りを


(林原ママ)言われなくてもそうします!!!


さとしの母親は大声で怒鳴ると 足早に サッカー教室を後にした

日本の思想は(儒教)の影響を強く受けていると言われている

メキシコやブラジルでは(学校行ってる方が珍しい)ので 不登校でいじめられたりなんて

皆無なのだが 学歴社会の温床とも言われている儒教思想は

(学歴の無い人間は無価値)みたいに 考える傾向がある

実際 儒教が強い韓国でも いじめ、自殺が多い そして無学歴に対する潔癖感も日本以上と

言われている ようは日本のいじめ、不登校、引きこもりは(差別)だと言われているのだ



―――――――――――――夜、林原家ーーーーーーーーーーーーーー



(林原ママ)さとし もうやめなさい


さとしは狂ったように サッカーボールを蹴っていた

サッカー教室から帰ってもう10時間になるが 水も飲まずにメシも食わずに延々と続けている


(林原ママ)あなた もうやめさせて


林原竜二がさとしを止めにいくと その手を振り払って またサッカーを続ける

見かねて 両腕で強引にさとしを持ち上げる


(林原 智)はなせ!はなせ!


さとしがもがいて 父親の手をバンバンと叩く

その力は強く 本気で殴ってきていた


(林原竜二)ちょっと まちなさい せめて話をしよう智

なんで こんな狂ったように練習するんだ


竜二がこう言うと さとしは涙を流しながらこう答えた


(林原 智)ぼ、僕はプロになるんだ


(林原竜二)ああ、なればいい お前ならできるさ 才能は ぴかいち だ

おとうさんも 協力するぞ


(林原 智)ぼ、僕は あいつらと違って学校行ってないから、うっ

じ、時間 たっぷり ひっく ある


(林原竜二)ああ、そうだな あんな しょうもない連中にさとしが負けるもんか

最後にプロになるのは お前ひとりで あいつらなんか コンビニ店員だ


(林原 智)だ、だから 食事も寝るのも 我慢して練習すれば 勝てるでしょ? うう


なんてことを考えていたのだろうか ここまでなんでさとしが追い詰められないといけないのか

一体日本ってなんなのか 林原竜二は心底腹が立っていた


(林原竜二)わかった だが あんな無茶はするな

お母さんの作ったご飯を食べて よく寝て 練習していけば きっと勝てる


(林原ママ)そ、そうよ さとし ご飯食べよ?


(林原 智)うわあああああああああ


さとしは 情緒がおかしくなったのか 半狂乱して ボールを蹴り続けた

ボールが壁に跳ねてどっかいってしまうと そのまま 足を壁にぶつけつづけた


(林原ママ)やめて!!さとしー


(林原竜二)やめろ お母さんの言う事聞けないのか!


すると さとしの挙動がぴたりと止まった


(林原 智)じゃ 出てくよ 僕


さとしはそう言うと自分の部屋に戻っていった 何やらごそごそと荷物を整理してる音がする

さとしは昔から頑固で 一回スイッチが入るとテコでも動かない

林原ママは もう情緒がおかしくなって 両手で顔をおさえて泣いている

ほどなくして さとしが部屋から出てきた 背中に大き目のリュックを背負って


(林原 智)じゃ さよなら


(林原竜二)待て! さとし 出てくというなら 取引をしないか?


(林原 智)取引?


(林原竜二)そう うちの子じゃなくなるなら お前は他人だ だから 父さんと大人の取引をしよう


(林原 智)取引ってなに?


(林原竜二)まず お前の夢だ 林原竜二は全財産の25億をお前に投資する

これを自由に使って お前の夢を叶える 資本金にするんだ


(林原 智)そんな 大金もらえないよ


(林原竜二)そうじゃない この金は投資と言ったろ?

あげるんじゃない 貸すんだ お前はいずれ父さんに返さなくてはならない

25億あればなんでもできるぞ? あんな小さなサッカー教室 丸ごと買える

なんなら サッカーチームだって買えるかもしれない サッカーチーム買ったらお前のものなんだから

即プロだ テストなんかウケる必要もないし ウマくなる必要もない 

オーナーなんだからな


(林原 智)なにそれ?どういうこと


(林原竜二)プロサッカー選手は プロチームに雇われてプロになるだろ?


(林原 智)うん


(林原竜二)だから プロサッカーチームを買えば お前がお前を雇えばプロなんだよ

25億っていうのは そういうのができる金額なんだ


(林原 智)へえー凄いね でも 僕にお金稼ぐことなんかできないから やっぱ出てくよ


(林原竜二)そんなことはない ユーチューバーとかだっているだろ?

自分をプロデュースして 自力で売り込むんだ カメラ、機材、スタジオ

なんだって 25億あれば買える お前が外で一人で生きていくのも

お父さんの金を借りて一人で生きていくのも 大変さは大して変わらないだろ?

お父さんも腹が立ってるんだ サッカー教室や学校のやつらを 見返してやろうじゃないか


(林原 智)できるかな?僕に


(林原竜二)出来なきゃ プロサッカー選手なんて 無理じゃないか?


(林原 智)じゃあ わかった お父さんの要求はなに?取引に応じるよ



ーーーーーーーーーーーーーーーー後日ーーーーーーーーーーーーーーーー



父親の要求はシンプルだった 智がこれからも家にいること

練習時間は母親に管理してもらい 練習、休憩、食事など 計算してやっていくこと

そして 借りた金はいずれ 返す そして (返す事ができる可能性のある取り組みをする)ことだった

智は一晩かけて ネットで探して見つけたのが taktokだった

小学生のウマい子が動画をあげて 結構見てもらっている

それで視聴者数を稼いで 質の高い動画を上げ続ければ 収益が得られるようになるというものだ

リフティングや派手なパフォーマンスをできるようにするために トレーニングもいるし

一石二鳥ということだ

自宅を工事してトレーニング施設を建設し かかった費用1500万は 父親が智に(貸した)



―――――――――――――――1年後ーーーーーーーーーーーーーーーーー



智はとある競技場に来ていた 今日はある小学校同士がぶつかるサッカーの試合がある

その見物客として サングラスとマスクで変装してきていた 勿論撮影用のカメラも持参して

その試合で一際光るプレイヤーがいた そう 森岡駿だった


(林原)彼は、、、 凄いな


小学生離れしたボールコントロールと キックのテクニック

一度ボールを持つと誰も彼から奪えなかった

5~6人抜きはザラで 一人で持ち込んでシュート 圧巻だった

それからと いうもの 智は 森岡の出る試合をチェックし 追っかけのように

彼の試合を撮りにいった そして家に持ち帰っては 彼のテクニックを習得できるようにマネする

実戦出来ない智が彼との差を埋めるには 彼のテクニックを全て盗むしかない

そして 逆にそれができれば 彼のようにプレイができる なら いずれ 試合に出た時に

通用する そう思ったからだ

彼のできる技は全て習得しできるようになった 唯一できないのは フリーキックの精度が

少し負ける事くらいだろうか



――――――――――――――――印西X市川ーーーーーーーーーーーーーーーーー



(林原)お前は 知らなくても 僕は死ぬほど知ってるんだよ!!



第33話に続く




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