(???)31 分かってるな?
(???)
────バキッ!!!
自分の鼻が折れた音がしたが、俺は腕を後ろに回したまま微動だにしない。
何故ならここで少しでも動けば、どんどん暴力は酷くなっていくのを知っているからだ。
「お前何してんの?────あ”ぁ?ほんっとに役立たずだな〜お前は!」
「…………。」
目の前には、俺の血で汚れた拳を丁寧にハンカチで拭く藍色の髪色を持つ壮年の男性の姿。
無抵抗の人間を殴るのが堪らなく楽しいのか、その口元は大きく歪んでいる。
「────チッ!!!計画は上手く言っていたっつーのに、一体そのガキは何モンだぁ?
少なくとも同世代でお前と渡り合える実力があるとなると……どっかの組織のモンかもな。諜報担当に探させておくか。」
男は俺の腹を思い切り蹴り飛ばし、その衝撃に吐きそうになるが、それにも耐える。
しかし、今日はあまり機嫌が良い日ではなかったのか、それからは殴る蹴るの繰り返し。
そのまま俺は痛む体で攻撃全てを受け止めたが……とうとう限界が来て倒れてしまった。
すると、男はうつ伏せで倒れた俺の頭をガンッ!と踏みつけ大きなため息をつく。
「……いいか?今回の依頼が成功すれば、そのリターンはとてつもなくデケェ。
だが、その分リスクもデケェからよぉ〜?失敗したら全員消されちまうだろうよ。そんな事、この俺が許すと思うか?」
「……思わない……です……。」
息も絶え絶えでそう口にすると、男は俺の頭から足をどかし、髪の毛を鷲掴みにしてきた。
その痛みに口からは苦痛の声が漏れそうになったが、それも必死に飲み込むと、男はニヤ〜と笑う。
「ヘビネロ商会の奴らに罪を擦り付ける準備は、もう整っている。
だからそろそろ隙を見て、孤児院の奴らとリリスとかいう女を消せ。そうすりゃ〜……ククッ!
俺達【ブロッセン商会】は、一気に上までのし上がれる!
だからよぉ〜?お前はこの父のために、今度こそちゃ〜んと役に立てよ?分かっているな?
────アッシュ。」




