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元最強軍人のおじいちゃんが、殺されるはずだったモブキャラに転生して乙女ゲームを拳無双をする!  作者: バナナ男さん
第二章【セレンとアッシュ編】

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30 モブ同士

(ルーク)


「あ、あのさ〜────……。」


「リリス!!いい加減にしろ!!そもそも、孤児院が大変な時に、そもそもどうしてお前はそうやって他人事なんだ!こんな小さい子達だって、必死に自分にできる事をしている。

関係ないこの人だって助けてくれたのに……お前はっ!」


セレンとしては限界だったのか、俺の話を遮る様に随分と激しい口調でリリスを責めたのだが……やはりリリスに、その言葉は届かないらしい。

リリスはウンザリした様子で、ハァ……と大きなため息をついた。


「あ〜……もう、本当にウザ〜い。こんな寂れた孤児院なんてどうでもいいし、他人がどうなったっていいわよ。

もう()()()()()()()()()()()()し〜後は学院の試験日まで遊んで待てばいいだけ♡フフ〜!楽しみ!☆

ホント、脇役のブスほどよく吠える吠えるww

元々ブスなのに、何?髪の毛もグッチャグチャだし、血もついているし、女として終わってない?セレンはもう少し、女として賢く生きた方がいいよ〜。」


最後はバカにする様にキャハッ☆と笑うと、セレンは流石に拳を握りリリスに近づこうとしたが、周りにいた子供達が泣きながら怒りだしたため、ピタリと動きを止める。


「セレンねぇちゃんをバカにするな!!リリスねぇちゃんはいつも意地悪で大嫌い!!」


「セレンねぇちゃんはブスじゃない!!謝れ!!」


ワーワー!とそのまま号泣オーケストラみたいになってしまい、セレンが困っている間に、リリスは鼻で笑ってドアの前へ。

そしてそこで振り返ると、セレン達を見てニッと笑った。


「なんか当分ごたついて面倒くさそうだから、いつも通り適当にプラプラしてま〜す♡セレン、あとはよろしくね☆はい、サヨウナラ〜。」


リリスはヒラヒラと手を振りながら、振り返る事なくアッサリとこの場を去っていった。


「……なんとも強烈な性格なヤツだな。」


捻じ曲がってトグロでも巻いてる?と言いたくなるような苛烈な性格に呆気にとられてしまったが、それ以上に沢山の疑問が頭の中で渦巻く。


リリスは王道主人公と言われる程、清潔、純潔、正義感、慈愛に溢れた少女だったはずだ。

それが全く似ても似つかない性格をしている事。

それに……さっき言っていた言葉が一つ引っかかった。


      

『もう()()()()()()()()()()()()し〜後は学院の試験日まで遊んで待てばいいだけ────。』



ここでできる事??それは一体……。


「…………。」


思わず考え込んでしまっていると、俺が気を悪くしたと思ったのか、セレンがまた俺に謝ってきた。


「本当にすみません!助けて頂いたのに……。」


「あ〜別に気にしてないさ。あのリリスとセレンは、元々は仲が良かったのか?」


一応原作では親友と語られていた二人。

さり気なく、その設定が実はあるのかと疑って尋ねてみたのだが……セレンは勢いよく首を横に振る。


「私は昔からあの女が大嫌いです!会えばネチネチネチネチ……独特の女性の価値観を語られウンザリ────……ハッ!!」


ブチブチと文句を言ってしまった事が恥ずかしかったのか、セレンはその後は下を向いて黙ってしまう。

しかし、周りにいる子供達もチャンスとばかりに泣き止んで「性格悪い!」「ナルシスト!」「おたんこなすだよ!」と、今度は元気よく怒り出した。


うん……これは絶対親友じゃない。

俺に対してもイケメンじゃないからって、初対面であの態度……。


結局考える事が増えてしまい、俺はハァ……と大きなため息をつく。


とりあえず、一つ一つ問題を片付けていかないといけないので、今回の事件の際、買い物に行ってて難を逃れる予定のリリスについては、とりあえず保留。

そのため一度、家に帰って対策を練ろうと考えた。


「じゃあ、俺は一度帰るよ。また明日来るからよろしくな。」


セレン達に背を向け、出口へ向かおうとすると、セレンが慌てた様子で話しかけてくる。


「────あ、あのっ!!お名前を教えてもらえませんか?!

わ、私はセレンと言います!えっと……15歳です!そ、それと……剣は昔から好きで……。」


しどろもどろに喋り続けるセレン。

そういえば、俺は一方的にセレンの事を知っているのに、セレンは俺の事を知らない。

その事に気づき、出口の前でクルッとセレンの方を振り返った。


「俺はルーク。15歳!同じ歳だから敬語はお互いなしにしよう。気軽にルークって呼んでくれ。じゃあ、また明日な、セレン!」


「────!わ、わかった。また明日な、ルーク!」


パァ〜!と嬉しそうに笑うセレンに、俺も笑顔で手を振ると、そのまま孤児院を後にする。


セレンはどうやら剣が使える俺に親近感の様なモノを持ってくれたのか、随分と好意的に思ってくれている様だ。


「序盤で死ぬ予定のモブキャラ同士……か。凄い出会いをしてしまった……。」


しみじみそんな事を思いながら俺は走り、余裕で馬車よりも早く屋敷についてしまった。


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