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元最強軍人のおじいちゃんが、殺されるはずだったモブキャラに転生して乙女ゲームを拳無双をする!  作者: バナナ男さん
第五章【入学院テスト編】

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119 なんとかなる?

(ルーク)

◇◇

「まぁ普通にできたけど、やっぱり難易度は高めだったんじゃないかな?

専門的過ぎる問題が多かったし……平均点は、いって40か、もしかしたらもっと低いかもね。」


午前中一杯あったテストが終わり、午後の実技試験の前の休憩時間。

ランチをとるため、合流した俺とセレン、アッシュは、人の少なさそうな場所を選んで、そこに設置されている丸いテーブルを囲んで座っている。

アッシュはランチ用に持ってきたサンドイッチを口にしながら、試験内容について口にすると、卵のサンドイッチを手にしたセレンが、あまり思わしくない表情を見せた。


「あれは難しかった。これでも今まで座学はそれなりに得意だと思っていたのに、半分くらいしか自信はない。」


「俺は八割くらいかな。まぁ、本当に半分くらいできているなら大丈夫じゃない?」


余裕たっぷりなアッシュを軽く睨みながら、セレンはむしゃむしゃと我家ご自慢のシェフ手作りのサンドイッチを食べ続ける。


それを見た俺はニッコリ笑顔のまま、椅子に掛けてあるバックを手にし、新たなサンドイッチを出してテーブルに置いた。


これは中が多次元に繋がっている<次元袋>で、ここに入れておいたモノは今の次元を支配している『時』の支配から解き放たれる。

つまり、時が経たないからこうした食べ物も作りたてそのままで取り出せるというわけだ。


これ一個あるだけで、だいぶ生活が楽になる〜♬


フンフ〜ン♬とご機嫌な俺を横目で見たアッシュは、ジッ〜となにかを疑っている目で俺を見つめてきた。


「ルーク、『現在の王様の名前は?』」


「んん〜?アーム……?なんちゃら的な名前だろ?」


「……火属性魔法の魔法陣を構成するために必要な魔法式と、その組み合わせで『爆発』を発動させるために必要な魔法量と計算式は?」


「そんなの適当にちょいちょいやればできるってぇ〜。

俺、基本は匙加減重視型だから。だから料理も結構得意なんだぜ。

あ、今度料理作って二人に食わせてやるよ。」


ナハハ〜!と笑いながら、美味しそうなチーズハムサンドをパクリ。

まろやかなチーズの味に、塩味が効いたハムとシャキシャキレタス、そしてレモンやマスタードの刺激的な味によって全体の味が旨味のハーモニーになっている。


「うまぁ〜……!」


その美味しさに感謝している横で、アッシュとセレンが頭を抱えていたが、俺は構わず先程見た王子様達について話題を出した。


「そういや〜さっき、この国の王子様と王女様を見かけたぞ。

二人とも金髪で凄い綺麗な顔をしているヤツラだったな。

王族は全部で四人って聞いたから、アレがそのウチの二人か。」


「そうだよ。まさか2人も同じ学年になるとはついてないね。

とりあえず、今は国の情勢が落ち着いてないから、付き合いは慎重になった方がいいんじゃない?一応ルーク、伯爵家だし。」


アッシュは面倒くさそうにそう言うと、紅茶を一口含んだ後、指を四本立てた。


「1番勢力のあるのが第一王子<ライン>だね。

多分元々ある身分制度をもっと過激にする様な思想を持っているから、今の立場で甘い汁を梳い続けたい上の立場のヤツらは殆ど味方している。

それで次いで勢力があるのは第二王子の<オーティス>。

噂によると、オーティスは軍事力を拡大するべきって声を挙げているらしいから、結構攻撃的な性格はしているのかもね。」


「なるほどなるほど。」


アッシュが指を一本二本と数えて折っていくのを見て、面倒くさい国の情勢にため息が出る。

確かにゲーム内にて結構派手な行動が多い二人は、きっとこれから厄介な出来事をこれでもかと持ってくるはず。

そこは一国民として、しっかりと判断し動きたい所だ。


セレンは口の中の物をしっかりと咀嚼し、ゴクンと飲み込むと、顎に手を当てて考え込む。


「そのお二人の話はよく聞くが、エヴァ様についてはそこまで話を聞いた事がない。

噂によると、あまり矢面に出るのが苦手な性格であると聞いたが……。」


「さぁ?俺も大した話を聞いた事がないな。

ただ、王族は常人にはない力を持って生まれてくるっていうから、それなりに強いとは思うけど……活躍した話も聞いた事ないかな。

王子様二人の方は、<ダンジョン>の何階まで到達したとか、ランクEのモンスターを一撃で倒したとか、そういった武勇伝は聞くけど。」



<ダンジョン>


モンスターが集まり、集団を形成した時にできる階層がある巨大住処の事

一説によると、トラップや宝箱の様なモノまである事から精霊の力が働いているとも言われている



王族は強い。

そう世間一般的に言われていて、その理由は血筋にあると言われている。


嘘か本当かは知らないが、その血筋はかつて精霊の血が混じったと言われていて、それを証明するように、王族には最初から強力な才能がある場合が多いらしいのだ。


確か、ゲーム上でもこの王子様〜ズは、それぞれステータスが弱くても、特殊な能力を持っていた様な気がする。


詳しくは思い出せなくて、は〜ん?と首を軽く振って思い出そうとしても駄目だった。


「とりあえずは、王族と戦う時は気をつけろって事だな。」


「まぁ、極端に言えばそうかもね。」


呆れた様な表情を見せるアッシュ君の口に、ポテトを突っ込んでおき、次の予定が書かれた案内書を手に取る。


「次は実技の試験だな。

前半と後半の二つに分かれているのか……へぇ〜前半は剣と魔法の基礎能力試験で、後半は受験生同士の模擬戦だってよ。

ふむふむ、これは負けても関係ないって書いてあるな。

要は良いところを試験官に見せつければいいって感じか。」


ちゃんと平等に受験生をジャッジしようとしているのを感じ、思わず拳を握った。


座学が例え0点でも大丈夫!(多分)

俺はこの実技の試験に賭ける!


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