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pairs  作者: 本猫
2/4

I wish I were

広い世界の自由さを賛美して

小さな世界の影を濃くするような

そんな人にはなりたくない


全部わかっているような顔をして

静かな優しさを押し付けてくる

そんな人にはなりたくない


だから私は嘘をつく

だってなりたいと願うのは

自分がそうではないからでしょう?

叶わないと知る願いを呟く

それが私の存在証明


明るい光を振りまいて

影にしかなれないものを踏みつける

そんな人にはなりたくない


誰にも優しい顔をして

ほんとの心に気づかない

そんな人にはなりたくない


だから私はーーだから私は?

言葉に詰まって口を噤んだ

ほんとは全部わかっているの

叶わない願いのその裏で

何にもなれない自分を憎む

それが私の存在証明


なりたくないと嘯いたって

なんにもないより羨ましくて

あぁそうだ一番嫌なのは

ここにあるのに何にもないこと


それでもいなくなりたいんだって

その一言もまともに言えない

私のちっぽけな自尊心を

君も嗤っていいんだよ


なのに君はなんて言ったの

いつも何にも言わないくせに

そうして見つめた君の瞳に

小さな自分がいたものだから

あぁ私のカタチはこんなだったっけって

そんなことを思ったんだ

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