人生交換アプリ 普通女子高生 藤井さやの場合
[普通女子高生藤井さやの場合]
女子高生A「ねぇ人生交換アプリって知ってる?」
女子高生B「人生交換アプリ?何それ?」
女子高生A「なんでも、他の人と身体を入れ替われるらしいよ。」
女子高生B「どうせデマでしょ。」
女子高生A「私も友達から聞いた話だから詳しくは知らないんだけど、なんでも自分の人生に飽きた人や自殺を考えてる人にメールがくるらしいよ。」
女子高生B「どんなメール?」
女子高生A「メールにURLが添付されてて、そのページに行くとアプリのダウンロード画面に切り替わるらしいよ。」
女子高生B「うわ~うさんくさ。」
女子高生A「だよね~でも、もし本当にあったらやってみたくない?」
女子高生B「まぁ試しにやってみてもいいかもね。」
さや(人生交換アプリか、まぁデマだよね。でも本当にあったら交換してみたいな~もうこんな人生飽きたし。)
女子高生C「ちょっと、藤井聞いてる?私ら遊びに行くから後の掃除とかよろしくね~。」
さや「あっうん。わかった。」
私の名前は藤井さや。高校2年生で親がサラリーマンをやってる普通の家庭に育った普通の女子高生。
頭や容姿もごく普通で普通に高校卒業して普通の大学に通って、普通の人生を今後も過ごしていくんだと思うと嫌になる。
どこかのお嬢様とかと人生交換してくれないかな~なんてね。
その日の夜、私のスマホに一件のメールが届く。
差出人は不明。
迷惑メールか?
件名に人生交換アプリと書いてある。
人生交換アプリ!
確かクラスの子達が話してたやつだ。
私はメールを開いてみた。
はじめまして!
このメールが届いたということは、あなたは自分の人生に不満をお持ちではありませんか?
この世は生まれながらにして裕福な家庭に育った方もいれば貧しい家庭に生まれた方もいる。
このままの人生でいいんだろうか。
今の人生に不満をお持ちなら他の人と人生を交換してみませんか?
今よりもいい人生が待っているかも
詳しくはこちらのURLからアプリをダウンロードしてみて下さい、藤井さやさん。
このメールは2日後に自動的に消えます。
…
さや「怪しすぎる。でも気になる。少し調べて見よう。」
私はネットで人生交換アプリについて調べてみたが、それらしいサイトは見つからなかった。掲示板にいろいろな書き込みはあるけど、どれも信憑性に欠けていて参考にはならなかった。やっぱりデマなんだろうか?
さや「まぁ試しにダウンロードだけして、ダメならアンインストールすればいいか。」
私はアプリをダウンロードした。
アプリを開くと会員登録画面が表示された。
名前、都道府県、年齢等の個人情報を入力したら、画面がホーム画面に切り替わり人生交換アプリの使用方法のガイダンスが始まった。
人生交換アプリをご利用ありがとうございます。
人生交換アプリの使用方法をご説明させてもらいます。
こちらのアプリを使用されているお客様の中からあなたが人生を交換してみたい人をこちらで厳選して表示させてもらいます。
その中から選んで申請を出して承諾してもらうか、逆に申請が来たものに承諾するかで第一ステップが完了になります。
人生を交換できる条件は基本的には同じ年齢であることだけです。
性別が違っていても可能ですし、外国の方とでも可能です。
第一ステップが完了後に仮契約を交わす手続きを行います。
詳細は仮契約を交わす時にご説明させてもらいます。
最後にこのアプリのことは他言無用でお願いします。
それでは良い出合いがありますように。
さや「なるほど、大体はわかったけど、やっぱり怪しいな~」
マイページの検索ボタンを押すと同じ年齢の女の子が表示された。
あなたが望むお嬢様の同じ年齢の女の子一覧です。
さや「何も記入してないのにどうして私がお嬢様になってみたいのがわかったんだろう?もしかするとこのアプリ本当に人生交換できるのかな。」
さやは不思議に思いながらも手を止めることが出来ませんでした。
そして、一人の女の子を見つけました。
三千院こはる
何故だかわかりませんがさやはこの子に目が止まり、申請ボタンを押してしまいました。
さや「押しちゃた。まぁでもお嬢様の女子高生が私みたいな普通の女子高生と人生交換してくれるわけないよね。」
さや「もう疲れたし寝よう。」
次の日
さやはアプリのことを誰かに話そうかと思いましたが、相談するのも恥ずかしいし、信じてもらえないと思い、誰にも話をしませんでした。
その日の夜に一件のメールが届きます。
人生交換アプリからの通知でした。
藤井さや様、この度は人生交換アプリをご利用頂きありがとうございます。
三千院こはる様より藤井さや様の申請を承諾されたことをお知らせします。
つきましては、仮契約の手続きに移らせて頂きたいのですが、よろしいでしょうか?
よろしければ下記のURLを押して下さい。
さや「うそっ承諾されちゃた。どうしよう。」
さやは少し悩んだが、URLを押した。
その瞬間、目の前が真っ暗になり次の瞬間明かりがついたと思ったら、私の前には白い丸いテーブルがあり椅子に座らされていた。
目の前には同じ年齢ぐらいの顔が整った育ちが良さそうな、いかにもお嬢様っていう感じの女の子が座っていた。
???「はじめまして!この度は人生交換アプリをご利用頂きありがとうございます!」
???「ありがとうございます!」
???「ますっ!」
横を向くとそこには長身の男性と両脇に双子?の女の子が立っていた。
男は手品師みたいな胡散臭い格好をしていて、両脇にいる女の子の左側の子は白を基調としたメイド服をきていて髪の毛は黒色で瞳の色は青色だった。
右側の子は黒を基調としたメイド服で、髪は白色で瞳は赤色だった。
カイ「わたくしの名前はカイと申します。人生交換アプリの管理者といったところですかね。こちらの二人は私の助手のマイとメイです。マイ、メイご挨拶を。」
マイ「マイです。」
メイ「メイです。」
マイ、メイ「よろしくお願いいたします!」
カイ「マイ、メイお客様方に飲み物とお菓子を用意して差し上げて。」
マイ、メイ「はい、マスター。」
返事をするとマイ、メイの姿は消えた。
さや「…あっとゆうか、ここはどこで、あなた達は何者でもう何が何やら。」
こはる「まぁまぁどうしましょう。」
マイ、メイ「飲み物とお菓子をどうぞ。」
また目の前に突然現れて二人は飲み物とお菓子をさやとこはるの前に置いた。
さや「あっありがとう。」
こはる「ありがとうございます。」
さや(あっ私の好きなアップルティとお菓子だ。でも、私言ってないのにどうして。)
こはる「まぁわたくしの大好きなロイヤルミルクティとお菓子ですわ。どうして、おわかりになったのですか?」
カイ「それでは、ひとつずつ質問にお答えしましょう。まず、ここはわたくしが造った異空間であり、お二人がいる世界とは違う場所になります。」
さや「えっじゃあ、私達は移動させられたの?」
カイ「いえ、身体は現実世界にあります。意識だけをこちらに転移させて頂きました。ですので、現実世界のお二人は現在眠っている状態です。もっともこの空間は時の干渉も切断しているので、現実世界では一切時間は経っていないので、ご心配なく。」
カイ「それでは、次に我々が何者かですが、人間ではないとだけお答えしましょう。」
カイ「そして、何故お二人が好きな物を聞いてもいないのにお出しできたかですが、これに関しても知っているからとしかお答えできません。強いて言えば、わたくし達はあなた方人間と人生のやり取りをするわけですから、あなた方の考えを理解している必要があるからってところですかね。」
メイ「ねっ。」
マイ「…」
カイ「それでは、他に質問がなければ本題に入る前にお二人に簡単に自己紹介して頂いてもよろしいですか?」
さや「えっ私達のことは知ってるんじゃないの?」
カイ「えぇ、わたくし達は。ですが、あなたはこちらの方の本名をご存知ですか?確かお二人ともニックネームでご登録だったと思われますが…」
さや「あっそうか。」
カイ「ちなみにですが、この場では嘘をつくことはできませんので、ご了承下さい。」
さや「じゃあ、私から名前は藤井さやです。年齢は17歳、住んでいる場所は埼玉県です。人生を交換したいと思った理由は私、何もかもが普通でこのまま普通に人生が過ぎていくのが嫌でこのアプリに登録しました。」
さや(こんなに話すつもりじゃなかったのにどうして。)
こはる「それでは、わたくしも。名前は三千院こはるです。年齢は17歳。住所は東京都に住んでいます。こちらのアプリを使おうと思ったのは、生まれてからずっとわたくしは自分の意思で決めたことがなく、朝食は何を食べるのか、どこの学校に通うのかまで全て決められたレールの上を進むだけ。そんな人生が嫌でこちらのアプリをダウンロードしました。」
カイ「はい、ありがとうございました。お二人のことがわかったところで人生交換の仮契約に移りたいと思います。」
カイ「お二人が望む人生、さやさんはお嬢様の女子高生、こはるさんは普通の女子高生の人生でお間違いありませんね。」
さや、こはる「はい。」
さや「でも、これもどうしてわかったんですが?記入してないのに。」
こはる「確かに不思議ですわね。」
カイ「こちらも知っているからとしかお答えできません。わたくし達は人生に飽きてしまった方々に人生交換アプリのメールを送信しています。」
メイ「ます!」
マイ「…」
カイ「そして、登録なさった時にお客様がお望みの人生を過ごしている他のお客様を検索一覧に表示させて頂きました。その中で互いに利害が一致されている方のみが表示されるのです。」
カイ「最終的に選ぶのはご自身と相手の方が合意する必要はありますけどね。」
こはる「そうだったのですね。」
カイ「それではもう少し具体的な話をしましょう。人生を交換するとはどういうことなのか。」
カイ「その言葉通りさやさんの今後の人生をこはるさんがこはるさんの人生をさやさんが過ごすのです。」
カイ「身体ごと交換するのではなく、身体はそのままで心だけを入れ替えます。」
さや「心を?」
こはる「まぁ。」
カイ「さやさんの心をこはるさんに入れ替えこはるさんが今までに見てきたものをさやさんの中に入れます。それによってさやさんはこはるさんと記憶の共有はできますが、経験はしていないので、知識があるだけの状態になります。」
さや、こはる「?」
メイ「?」
マイ「あなたはいい加減理解しなさい。」
カイ「例えば、テレビの旅行番組で旅先の景色等は共有できますが、実際に行ったわけではないので、その場の雰囲気まではわかりませんよね。」
カイ「それと同様でこはるさんはドイツ語を話すことができます。心を入れ替えた後、さやさんにもドイツ語を勉強した記憶はありますが、話すことはできません。お分かり頂けましたか?」
さや「なるほど、なんとなくわかりました。」
カイ「今回の仮契約は1日だけお二人の心を入れ替えさせてもらいます。つまり、1日だけさやさんはこはるさんにこはるさんはさやさんになってもらいます。」
カイ「その上でもう一度考えてもらい本契約に移りたいと思います。仮契約時には記憶の共有はできないので、代わりにマイとメイをお側に遣わせます。マイとメイが記憶の役割になるので、それ以外にも困ったことがあればなんなく命令下さい。」
マイ「お客様を全力でサポートいたします。」
メイ「任せて下さい!メイは優秀ですよ!お姉ちゃんには負けません!」
マイ「はぁ、全くなんでも勝負事にしないの。」
メイ「白黒はっきりしたほうが何事も楽しいです!それともお姉ちゃんは負けるのが怖いんですか?」
マイ「はぁ、好きに言ってなさい。…お姉ちゃんに勝つなんてプリンが空から降ってこない限り無理ですけどね」
メイ「プリン!どこですか!お姉ちゃんだけずるいですよ~」
カイ「コホン。それでは、仮契約に移りたいと思いますが、他に質問はありますか?」
さや「いや、私は特にないかな~実際交換するかはその後に考えればいいし。」
こはる「わたくしもありません。」
カイ「わかりました。それでは、これより心を入れ替えさせてもらいます。お二人は目が覚めた時点で入れ替わってますので。お二人に伝えたいことがある場合はマイ、メイにお伝え頂ければ、さやさんはこはるさんに、こはるさんはさやさんに連絡をすることができます。」
カイ「それでは、良い1日を。」
その言葉を聞いて、私はまた目の前が真っ暗になった。
?「お嬢様、朝でございます!」
さや「お嬢様?はっ。」
?「おはようございます!こはるお嬢様。」
さやは目を覚ますと目の前には知らないメイドが立っていた。
さや(あっ私三千院さんと本当に入れ替わってるんだ。)
マイ(おはようございます。藤井様。今日1日藤井様のサポートをさせて頂きます。よろしくお願いいたします。)
さや(あっマイちゃん!こちらこそよろしくお願いします!じゃなくて、何が何やら。)
マイ(落ち着いて下さい、藤井様。まずは、わたくしの声は藤井様の頭の中に直接話かけているので周りには聞こえません。)
さや(テレパシーみたいなものか。すごーい。)
マイ(コホン。次にわたくしの姿も周りの方には見えませんので、ご心配なく。)
さや(了解です。それで、早速なんだけど、私は何をすればいいのかな?)
マイ(はい。まずはそちらのメイドさんと共に洗面所へ行き顔を洗い朝食をとるみたいです。場所までは私が先導いたしますのでついてきて下さい。)
さや(わかりました。)
さや「うーん。おはようございます!えっと。」
マイ(あやさんです。)
さや「あやさん。今日もよろしくお願いします!」
あや(メイド1)「よろしくお願いいたします。お嬢様。」
マイに先導されて洗面所へ行き顔を洗いメイドさんに顔を拭いてもらい朝食をとることに
あや「本日の朝食は…になっております。」
さや(ほとんど頭に入ってこなかったけど、美味しそう!)「いただきます!」
あや「本日のご予定ですが、この後8時に屋敷を出て学園に向かい、16時にお迎えに参ります。その後、塾講師の先生から勉学を学び、次にバイオリンの先生からバイオリンのご指導をして頂き、最後に礼儀作法の先生から指導して頂き、夕飯になります。」
さや「えっそんなに?」
あや「?いつもやられていることですが?何かご不明な点でもありましたか?」
さや「いえ、何でもないです。」
マイ(三千院さんは毎日やっているらしいですよ。日によってやることは違うみたいですが、バレエのレッスン、語学のレッスン等々。)
さや(ひぇー、大変だー。)
さや「ごちそうさまでした!ふぅ美味しかった。」
あや(まぁ珍しい。こはるお嬢様が朝食を全部食べられるとは。)
朝食を食べ終えると自室に戻り、制服に着替えさせられ学園に向かうことに
あや「どうぞ。お鞄です。」
さや「あっありがとうございます。」
さや(授業の教科書とかも準備してくれてるのかな?)
マイ(準備してあるみたいですね。)
さや(いいな~一家に一人メイドさんが欲しい!)
その後、車で学園まで移動し
あや「お嬢様、学園につきました。」
さや「あっはい。ありがとうございました。」
あや「それでは、行ってらっしゃいませ。」
さや「いってきます!」
さや(ひぇー、ここが都内でも本当のお嬢様しか行けないお嬢様学校か~。)
下級生「ごきげんよう!お姉様。」
さや「ごっごきげんよう。」
さや(ごきげんようなんて初めて喋ったかも)
マイに先導されながらさやは教室へ向かった。
同級生「ごきげんよう。こはるさん。今日も良い1日になりそうですね。」
さや「ごきげんよう、えっと。」
マイ(ご学友の高ノ宮ぼたんさんです。)
さや「ぼたんさん!良い1日になりそうですね。」
ぼたん「こはるさんは相変わらず、朝が弱いのですね。それでも、親友のわたくしの名前ぐらいはスラスラと出て来て欲しいですわ。」
さや「ごめんなさい!あはは私朝弱くて、次はちゃんとするから。」
ぼたん「冗談ですわ。うふふ。」
そんな感じで学園生活が始まった。
先生「それでは、こちらの問題を三千院さん!」
さや(えっ。ヤバい。全くわからない。お嬢様学校レベル高すぎだよ~)
その時、隣の席のぼたんが答えを教えてくれた。
さや「…です。」
先生「よろしい。」
授業後
さや「さっきはありがとう!」
ぼたん「こはるさんにしては珍しいですわね?体調がすぐれないのではありませんか?」
さや「大丈夫大丈夫!ちょっとぼーっとしてただけだから。それより次の体育に遅れちゃうよ。」
ぼたん「あっこはるさん!そちらは更衣室ではありませんよ。」
さや「あはは。失敗失敗。」
マイに先導され更衣室に向かい着替え終えて体育の時間。
体育は100メートル走だった。
先生「次、よーいドン!」
さや「やったー1番。」
同級生「まぁすごい!」
さや「どうも、どうも。」
ぼたん「こはるさん、今日はどうなさったんですか?いつも1番遅かったのに。何かコツでもありますの?」
さや「いや~まぐれだよ。」
さや(確かに、自分の身体じゃないから少し走りずらかったけど)
マイ(頭ではわかっていても身体が思うように動かないのは仕方ないですね。)
昼食
さや「さてっ昼食だ~。昼は食堂で食べるのかな?」
あや「こはるお嬢様、お待たせいたしました。」
さや「えっあやさん?」
あや「お弁当をお持ちいたしました。」
さや「あっありがとうございます。」
あや「それでは、失礼いたします。」
マイ(三千院様は毎日お弁当を昼休みに届けてもらっているみたいですわね。何でも温かいお弁当を食べてもらうためだとか、他にも同じことをしてもらっているお嬢様もいるみたいですわね。)
さや「本当だ。温かい。」
ぼたん「こはるさん、一緒にお昼を頂きましょう。」
さや「あっうん。」
昼食を食べ終え午後の授業も終わり帰りのホームルームになった。
先生「それでは、明日は前から言っていた通り三者面談を行いますので、ご家族の方にはちゃんと連絡しておいて下さいね。」
さや(えっ。明日三者面談なんだ。)
ぼたん「こはるさんのところは明日お父様が来てくださいますの?」
さや「えっと。まだわからないかな。」
ぼたん「そうですわよね。こはるさんのお父様はお忙しいですものね。でも、こはるさんの今後についてしっかりお話をした方がよろしいと思いますよ。」
さや「だよね。ありがとう!話してみるね。」
ぼたん「えぇ。ファイトですわ。」
あや「こはるお嬢様お迎えに参りました。」
さや「あっはい。それじゃ、また明日。」
ぼたん「はい。また明日ですわ。」
その後、屋敷に帰り習い事をなんとか済ませたさやは夕飯の時間になった。
さや「ふぃ~もうめっちゃ怒られるし。」
マイ(お疲れ様です。さぁ夕飯の時間ですよ。)
さや(こはるさんのお父さんいるかな?)
マイ(あまりいらっしゃらないみたいですわね。)
さや(そうなんだ…)
夕飯の時にやはりこはるさんのお父さんはいなかった。
自室に戻りさやは三者面談のことを考えていた。
さや(こはるさんは三者面談のことをお父さんに話したのかな?)
マイ(話してないみたいですわね。昔から授業参観や運動会等にも忙しくて参加されたことがないみたいですわね。)
さや(こはるさんのお母さんは?)
マイ(こはるさんが小さい頃に亡くなられてます。)
さや(そうなんだ…)
マイ(今回の三者面談もおそらく参加されないと思い、言っていないのだと思いますよ。三者面談をしなくても今後の進路は決まっているから行く必要はないと考えているのではないでしょうか?)
さや(でも、多分こはるさんは他に何かやりたいことがあるんじゃないかな~そうじゃなきゃ人生交換アプリなんかダウンロードしないはずだし、確かアプリをダウンロードした理由も決められたレールの上を歩くのが嫌だって言ってたから)
さや(ぼたんさんもきっと知ってるんだよね。こはるさんがやりたいことを。)
さや(よし。決めた!)
さや「あやさん。ひとつお願いがあるんですけど。」
あや「なんでしょうか?」
さや「お父さんじゃなくてお父様の連絡先を知りたいんですけど。」
あや「…了解いたしました。こちらが当主様の連絡先です。」
さや「ありがとうございます。」
さやはこはるのお父さんに電話をかけた。
こはるのお父さんのスマホ「只今電話にでることができません。ピーっという発信音のあとにご用件をどうぞ。ピー」
さや「もしもし、お父さん?私、こはるです。お忙しい中、すみません。実は明日学園で三者面談がありまして、お父さんに来て欲しいの。私の今後についてちゃんと話がしたいから。だから、」
ピーピー
さや「あっ切れちゃた。まぁ大丈夫だよね。」
マイ(藤井様。今日1日お疲れ様でした。これにて人生交換のお試し期間が終わります。今日1日だけですが、人生を交換するのかを改めて考えてもらい、その答えを出して頂きます。)
さや(うん。マイちゃんも今日1日ありがとう。)
マイ(それでは、カイ様の元へ向かいます。)
マイがそういうと目の前が真っ暗になった。
カイ「お帰りなさいませ。お待ちしておりました。」
カイ「お二人共お疲れ様でした。人生を交換するということがどういうことなのか、少しはご理解いただけたのではないでしょうか?」
カイ「マイとメイもご苦労だったね。」
マイとメイは静かにお辞儀をした。
カイ「お疲れのところ申し訳ありませんが、早速本題に移りたいと思います。」
カイ「1日だけですが、人生交換を体験していただいて、改めて良く考えてもらい、人生交換をするのかどうかを決めて頂きます。」
カイ「人生交換について改めてご説明させて頂きます。人生交換した場合二度と元の身体に戻ることはできません。体験の時と違い記憶も交換するので、以前の記憶は一切なくなります。」
カイ「そして、人生交換アプリに関する記憶も全て消させて頂きます。これに関しては人生を交換しようがしまいが同じですけどね。」
さや「なんとなくはそうかな~とは思った。」
カイ「それでは、質問がなければ最後の手続きに移らせて頂きますが、よろしいですか?」
さや「うん。」
こはる「はい。」
カイ「それでは、最後の手続きに移ります。」
カイがそういうと目の前に黒と白のボタンが現れた。
カイ「人生交換をしたい場合は白のボタンをしたくない場合は黒のボタンを押して下さい。二人共に白いボタンを押した場合は人生交換に同意したとみなし、人生交換を行います。どちらか一人でも黒のボタンを押せば不成立となります。」
カイ「それでは、ボタンを押して下さい。」
さやとこはるはほぼ同時にボタンを押した。
カイ「ふむ。なるほど、それでは、結果を発表させて頂きます。」
マイ「藤井さや様、黒。」
メイ「三千院こはる様、黒。」
カイ「これにより今回の人生交換は不成立とさせて頂きます。」
さや「ふぅ。」
こはる「ドキドキしましたわ。」
カイ「それでは、不成立となりましたので、お二人には明日からも今まで通りの生活に戻ります。そして、先ほど言ったとおり人生交換アプリに関する記憶は消させて頂きます。」
さや「うん。わかりました。」
こはる「承知いたしましたわ。」
カイ「最後にわたくしからひとつ質問してもよろしいですか?」
さや「何?」
こはる「何でしょう?」
カイ「人生交換をやめた理由をお聞かせください。」
さや「私は代わり映えのない普通の人生が嫌で綺麗な人生をおくりたくてこのアプリをダウンロードしました。今回、三千院さんと入れ替わってみて思ったのは、お嬢様も楽じゃないな~って思った。」
さや「お嬢様っていうのは確かにお金持ちで欲しい物は何でも手にはいるし、美味しいものを食べられるけど、その分周りからの期待や重圧で押し潰されそうになりながらも、それを他人には見せずに努力して維持してるのがすごいなって思った。」
さや「それに比べて私は変わる努力もしないで、周りのせいにして諦めてた。だから、もう少し頑張ってみようかなって思えた。だから、私は自分の人生を交換しないことに決めました。」
カイ「なるほど、わかりました。」
カイ「貴重な意見を聞かせて頂きありがとうございました。それでは、そろそろ我々はおいとまさせて頂きます。お二人の今後の人生に幸多からんことをお祈りしています。では。」
マイ「さようならです。」
メイ「うわぁぁぁん。バァイバァイです。」
さや「さようなら、ありがとう。」
こはる「さようならですわ。」
目の前が真っ暗になり私は目が覚めた時にはいつもの自分の部屋にいた。
さや「うーん。」
さやママ「どうしたの?」
さや「いや~昨日私何してたっけな~思い出せない。」
さやママ「あんた昨日少しおかしかったからね~」
さや「えっ何かしてたっけ?」
さやママ「アールグレイはありますか?なんて言い出したり、とにかくやたらお嬢様ぶってたわよ。」
さや「ウソ。全く覚えてない。」
さやママ「ほら、早く行かないと遅刻するわよ。今日は送ってくださらないのですか?とかいわないでよね。」
さや「そんな事言うわけないでしょ!いってきます!」
学校でも周りから少し心配されたり、知らないうちに話かけてくれる人がいたりして、どうなってるんだろう?
でも、私も自分の人生なんだから自分で変えていくしかないよねって不思議と思えるようになった。
きっかけは忘れたけど。
それから一ヶ月が経ち
私は今日SNSで知り合った子と遊ぶ約束をしている。
年齢は同い年で東京の有名なお嬢様学校に通っているらしい。
お嬢様か~憧れるよね。でも、きっとお嬢様も大変なんだろうな~。だから、今日は二人でおもいっきり遊ぶんだ。
?「お待たせしましたわ。さやさん。今日はよろしくお願いしますね!」
さや「遅いよ~。今日はおもいっきり遊ぶんだから覚悟しろよ~こはるん。」
こはる「あらあら、望むところですわ。」
これからも私は私なりに人生を楽しむ予定です。
普通女子高生藤井さやの場合END
火神ツバメとマイとメイのあとがき&次回予告
ツバメ「まずはここまで読んで頂きありがとうございます!初投稿ですので至らない点だらけですが、少しずつ良くしていきたいと思います。」
マイ「初投稿だから許されるなんて考えが甘いのでは?」
メイ「あまいあまいあますぎる!プリンの如くあまあまだよ!プリンどこ?」
ツバメ「プリンはおいといて、藤井さや編いかがでしたか?」
マイ「藤井様にはわたくしがお仕えしていたのですが、本編では語られてはいませんが、もう少しわたくしの頑張った姿をお見せしたかったです。」
メイ「お姉ちゃんばっかりずるいのですよ。メイも頑張ったのに。」
ツバメ「メイの頑張りは次回作でお見せ出来ると思いますよ。」
メイ「おぉ!ということは、次回のタイトルはスーパー可愛いメイドのメイちゃんの場合で決まりですね。」
マイ「頭の悪そうなタイトルですわね。せめてスーパーではなくウルトラの方がよろしいのでわ?」
メイ「なるほど、さすがお姉ちゃん!じゃあタイトルは…」
ツバメ「次回、お嬢様女子高生三千院こはるの場合をよろしくお願いします!」
マイ「よろしくお願いいたします。」
メイ「え~メイじゃないの~」
藤井さやの人生交換の相手役だった三千院こはるお嬢様視点を書きたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。ではまた!




