一話
~ロベルト視点~
我々は帝国に仕えていた騎士団。セルペンテ騎士団と呼ばれています。
私は幼い頃から騎士に憧れ、その憧れとなるべく努力して参りました。剣の訓練を重ね
勉学や魔学に励み、やっとの思いで騎士団の副隊長になることができました。国の平和を
守り、秩序正し帝国人が安心して暮らせる場所にしたい。そしてできる事
ならば亜人や主教に囚われないそんな国にしたい、そう思い騎士としての
努めをおこなってきました。
ですが、帝国は私の想像以上に腐っていました...
孤児院は身寄りの無い子供達を売り捌き、商人は重労働、低賃金で骨と
皮になるまで働かせ子供を買い取り、貴族は亜人達を攫う。それを国は黙認している。
国を良くしたい、その思いはとどかなかった。
私は抗議をしました。何度も何度もそれを良く思わなかったのか貴族達
が私を騎士団を辞める用に様々なことを仕掛けてきた。
このままでは騎士団に迷惑をかけると思い、騎士団を辞める決意をしたのです。ついてきた部下達
も少ならからずいました。
嬉しかった、私と同じ用に国を思う人間がいるのだと、
少しでも変わる為に努力しよう。せめて帝国とは関係ない亜人だけでも開放したい。
我々は街道で張り込み奴隷開放を目論んだ。
だがそう上手くはいかない、
食料もわずか、着替えもままならず、その為に奴隷商人でない商人も襲わ
なくてはいけない悲しい現実だ。
-ある日-
ズシン、ズシン、とてつもない大きさの男が歩いていた。
身なりは良い、恐らくこの辺の者ではない。富裕層なのであろうか。
だが、我々目的はあくまでも商人、茂みの中から大男が通り過ぎるの待った。
しかし、一部の部下達がその男に近寄り勇敢にも声を荒げた。
「止まれ!食料を..」
ブゥゥーン、グシャー
大男は軽く腕を振った。すると3人の部下達の上半身が消し飛んだ。
恐ろしかった、一瞬で3人を倒してしまった。私は思った。ここで死ぬ
のだと、これ程の使い手だ我々が隠れているのはわかっているはず、
そう思っていると男は何事もなかったように大きな足音をたてていって通り過ぎていった。
(今の一体なんだったのだろうか...)
男が通り過ぎていった後にロベルトは思った。そして不意にその感情が生まれた。
あれ程の力我々に協力しては
くれないだろうかと。
~ソル視点~
ファットと一緒に街道を歩いていると茂みから3人男が出てきた。
「止まれ食料を...」
ブゥゥーン、ブシャー
言いきる前に男達の上半身が無くなった。進行方向から退けようとしただけのだが、
ものすごく腕力だな‥
ファット(流石でヤンスソル様!ソル様は最強でヤンスね!)
ありがとうと言う意味でファットの頭を大きな人差し指でなぜる。
そのまま歩きだした。
(ソル様村らしき建物が見えるでヤンス!)
初めての村に到着した。