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第48話 装備

昨日はクラス適正試験だったから、3人は今日が初登校だな。

その間に、武器と防具を造っておこうか。

素材は昨日手に入れたウシュムガルでいいだろ。その方が柄もシルビアとミランダリィさんと一緒になるから、同じキャリッジ冒険団の一員と分かっていいよな。


ライリィは格闘系だし短パンにしてやろう。ミランダリィさんよりも短い短パンの方が若々しくていいよな。

ルシエルは魔道師系だからロングがいいよな。スカートにするかパンツにするか。

シルビアはミニだし、ミランダリィさんもライリィも短パンだから、ルシエルも短い方がお揃いっぽくていいよな。

じゃあ、ミニスカートにしよう。

パルの装備って造れないのかな? ちっちゃすぎて無理なような気がするんだけど。

《製作可能です》


え! 造れるの? じゃあ、あいつは飛び回るからスカートより短パンだな。

もしかして、武器も造れたりする?

《製作可能です》


そうだったんだー。もう鍛冶屋に頼んじゃったよ。先に聞いておけば良かったな。

じゃあ、パルのから造ろうか。


あれ? 項目にパルのサイズが出て来ないぞ?

《今は造れません》


どういう事? さっき造れるって言ったじゃん。

《見本があれば造れます》


そういう事ね。じゃあ、鍛冶屋に頼んで良かったんだ。出来上がりを見本とすれば造れるってことだよな。

《その通りです》


じゃあ、他のもそうなの? 今は造れなくても、見本と素材があれば同じものを造れるの?

《一度収納する必要はありますが、ほぼ造れます》


じゃあ、ボルト達の首輪もか?

《造れます》


へー、いい事聞いたよ。今後は活用させてもらうよ。

でもパルの防具はどうしよう、見本がいるんだよな。今着てる服を脱がせて収納させてもらうか。


先にライリィとルシエルの武具を造った。


ウシュムガル系でレザーアーマー、レガース、靴、小手。

ルシエルには魔道師っぽくないけど、魔導士って装備すると動けなくなるから軽い装備にするんだよな。

ルシエルの感じからすると動けそうだし、装備は防御力は高い方がいいもんな。

ライリィには小手じゃなくてガントレットだ。

この前、鍛冶屋に行った時に武器屋側に置いてたやつを見てたんだよ。籠手とナックルが一体になったやつ。武器の項目にはあったけど、形が分からなかったから武器屋で見る事が出来て良かったよ。

拳の所にはウシュムガルの爪が4つ、カイザーナックルのように付いているので攻撃力アップ。裏拳や籠手自体にもウシュムガルの牙製のプレートが付いているので攻撃力に加え防御力までアップ。剣の攻撃力1400には及ばないものの1200の攻撃力だし、防御力がウシュムガルの小手より高い。

近接攻撃になるから出来る限り防御力は高い方がいいよな。


ルシエルは魔術師系になるんだから杖の方がいいのかな? でも、杖は大したものが無いから、槍にでもしておくか。

ウシュムガルの槍。攻撃力はやっぱり1400ある。


 これでパル以外の装備は出来たけど、他に必用な物が無いかミランダリィさんに相談だな。


昨日は遅かった割りに皆ちゃんと起きた。

町の外で料理を出してやり、ちょっと早いが学校まで送ってやった。


アクセサリー屋のサンの所に寄り、小さい収納バックをもらった。

代金は素材の持ち込みをしたのに金貨50枚だった。

収納アイテムは技術料が高いらしい。

金貨50枚が高いのかどうかもわかんないけどね。

ただ、サンは良い物が出来たと自慢してたからオレとしては満足だよ。


未だに物価がよくわからない。

買い物って雑貨屋で調味料を買ったのと、武器屋とアクセサリー屋だけしかしてないから、よくわかんないんだよな。


出来上がった収納バック(ミニ)はオレが収納して、パルに渡した。

凄く喜んでたよ。首輪も出来ていたので、そのままパルに渡した。

小さいので、大した付加効果は付けられ無かったみたいだ。

パルは火が苦手なので、魔石には火耐性をキューちゃんに付けてもらおうかな。

ミランダリィさんの持ってる、元キューちゃんの首輪はキューちゃんが付加効果を付けたらしいから。



宿で待ってると、昼過ぎに3人が仲良く帰って来た。

ミランダリィさんとキューちゃんは宿の中だけど、オレ達は宿の前。

3人共、荷台に上がって来てオレに話し掛けて来た。


どうやら修行をしたいらしい。

昨夜のボルト達の戦闘を見た事と、その後の鍛練が殊の外気に入ったようで、今日から毎日やりたいと言ってきた。

オレとしても強くなってくれるのは賛成だし、ミランダリィにも聞いてもらって、毎日学校に行く事と優秀な成績を修める事を条件にOKを出した。


朝は学校。戻って来たら町から出て昼食。昼食を終えると東のダンジョン前に行ってボルト達が魔物を掃除する。

その後はシルビアはミランダリィさんが、ライリィはボルトが、ルシエルはキューちゃんが、パルはハヤテが師匠となり鍛練をする。

夕食を摂って町に戻り、宿で休む。

どうやら、この東のダンジョン前は、魔素が濃いみたいだ。

ダンジョンに近い程、魔素が濃くなるようだけど、ダンジョンの周辺30メートル程は、不思議な事に殆んど魔素が無い。

だから毎回ダンジョン前に魔物が寄らない所があったみたいだ。


そうした生活を繰り返し、半年も経つと皆のレベルが凄く上がってた。


途中入学だった事もあり、3人は半年で優秀な成績で進級した。


因みにライリィはルシエルの1歳年下の11歳だった。

ルシエル12歳、ライリィ11歳、シルビア8歳。

皆、同じ月の誕生日みたいで、来月にそれぞれ歳も1つ上がる。

何か誕生日プレゼントも考えてやらないとな。その前に進級祝いかな。


冒険者ギルドでの仕事も東の森に行くついでに熟している。

主に魔物討伐だけど、薬草採取もやっている。

パルがいると、薬草をすぐに見つけてくれるので凄く助かっている。

ライリィとルシエルの冒険者ランクもDまで上がった。

強さだけなら十分Aランクも超えてるんだけど、学校にも行ってるし、あまり目立たない方が妬まれなくていいだろうから、これ以上はランクが上がらないようにしている。

シルビアがAランクなんで、今更かもしれないけどね。


それと仲間も2人というか、2体増えた。

初めてライリィとルシエルを連れて来て甘い素材探しをして、そのまま中断していた件。

実は蜂の魔物の事だった。

甘い食材探しという事で、ボルトが蜂の魔物を見て思い出したらしい。蜂蜜を集める魔物、ダンシングビッグビー。

蜜蜂そっくりの50センチほどの大きさの魔物だ。

普段は牙やお尻に付いてる針で攻撃してくるが、ピンチになると身体全体を振動させ、非常に高温の熱を出し相手を自分諸とも燃やすという自爆技。

蜜蜂に近いね、やっぱり蜜蜂の魔物だからだろうね。


蜜を集めてもらおうと、名付けをしたら進化してクイーンビッグビーになった。名前は女王になってほしいという願いを込めてエリザベスという名前にしたら、本当に女王蜂に進化してしまった。体長も2メートルまで大きくなった。

すると、巣に戻ってクイーンを倒し、自分がクイーンとして君臨してしまった。

近隣の巣も配下に収め、東のダンジョン周辺の蜂達はエリザベス、通称エリーの配下になった。

蜂蜜も大量に確保できるようになった。


もう1体は蟻の魔物でパラポネラント、通称(弾丸蟻)の魔物。体長30センチ程なんだけど、数が多すぎる。弾丸のように飛んで来る。オレの知ってる弾丸蟻は飛んで来るわけでは無くて、噛まれると銃で撃たれたように痛いという事からその名が付いたはずなんだけど・・・・

っていうか、この世界に弾丸ってあるの? あるなら是非とも見てみたいな。


ボルトの雷魔法の後、ハヤテの風魔法で吹き飛ばしたが、瀕死で残っていた1体を回復して名付けをした。

エリーの時に味を占めたので、同じようにならないかと思ったら、思い通りに女王蟻の魔物、パラポネラントクイーンに進化してくれた。

名前はアントワネット、通称アン。体長3メートルに進化した

アンもこの周辺の蟻達のボスに君臨して、パラポネラントやアーミーアントを仕切っている。

毎日、ボルト達の掃除が終わった後、周辺警備をしてくれている。

お陰で安心して食事や鍛練が出来た。

休憩の為に巣を作ってくれたが、地中だし丁重にお断りした。

なんで馬車が地中に入らないといけないんだよ。って事だ。


『馬車の従者』の称号があるので、いつもは名付けも躊躇しているけど、虫の魔物だから躊躇無く名付けてやったよ。

虫の魔物でも『念話』ができるのが不思議だった。さすがファンタジーだね。


もう、この東のダンジョン周辺は、オレ達キャリッジ冒険団の憩いの場所となってしまった。

宿をどうしようかとも考えたけど、シルビア達の事を考えると、教育上野宿ばかりはいけないだろうから、必ず宿屋で寝るようにした。

最終的にシルビアは人と暮らす事になるだろうし、ルシエルも一人立ちさせたい。ライリィはボルトが見ているが、いつまで一緒にいるかもわからないしね。

人間としての常識と学校教育はしてから送り出してやりたいからね。


いつものように町に戻って来ると、宿屋にトーラス伯爵からの使いの者が来ていた。


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