BANKRUPTCY
あたしが現在ここでこうして書いてる本当の理由。
昔から、書くことと描くことが好きだった。自分についてのことは書かない。描かない。
STORYにはいつも、夢があった。
ARTにはいつも、理想があった。
あたしが幼い頃に書き綴ったstoryは、絵本のような夢世界で、自分自身にあたたかさを与えてた。
夏休みの自由課題では、毎年、自作物語を出展した。
『小説家になりなさい』幼いあたしに、先生や周りの大人が夢を与えた。それは【言わなきゃならない大人の優しさのセリフ】に過ぎなかったのに、あたしはそこに夢を見い出した。
その頃のあたしはまだ【夢見る少女】で、色んな夢を持って生きてた。
『赤レンジャーになりたい』
決して叶うことのない夢じゃなく、
『体操選手になりたい』
努力を重ねれば、叶えられるかも知れない夢をいくつも持ってた。
今よりはるかに、夢に近い場所にいた。
改めて考えると現実的なタイプだったんだなぁ、と思う。
今の夢は、何も力が伴わないものばかり。
わかっているから、現実的になって、【夢を見ない女】になる。
そうそう、結局、強い夢など持ち続けなかったんだ。
だからそう、今のあたしがいる。
ポジティブでもネガティブでもない、現実主義のあたしがここにいるんだよ。
あたしのSTORYには、夢が必要だった。夢を無くしたあたしは、書くことをやめた。書くことは好きなのに、浮かぶものがなかった。
今、声にしたいものがある。書くことを忘れたあたしが、【伝えたい】願うようになったのは、あたしが、【BANKRUPT】になったことにある。
誰にも言えない苦しさの中にいた。話してしまえば楽だったことも、恥じらいを捨てて話してしまえる程の子供ではなかった。PRIDEを捨てられる大人でもなかった。
今はやっと笑って話せる歳になった。笑いながら言える範囲で。大人なら包みかくして話すことも一般常識だから、やっぱり話せないことがある。吐き出したい。モヤモヤが消えない。
そんな中で、伝えなきゃいけないのに伝えられずにいた言葉もあちこちに残ってる。
だから、今ここでこうして、書こうと決めました。
誰かの為じゃなく、自分の為に。
ここに書いてるあたしは、世間の目を気にしない。包み隠して生きる立派な大人になる必要はない。
【あたしのありのまま】であって、それはまさしく【イケてない美学】そのもの。