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人類削減ゲーム 〜Mankaind reduction game〜  作者: 新異瑠利
最終章 トランプゲーム
25/27

第25話 最終ゲーム

迅「海南斗・・・殺す。彼奴らの為にも・・・・・・、他の人達の為にも・・・・・・。」

迅は移動部屋に入り、海南斗の部屋に向かった。移動部屋の中は何時も以上に静かな気がした。迅自身は怪我をしていなかった。怪我はしていたが、回転針ゲームで負った右頬の傷しか負っていなかった。

迅(海南斗が言ってたな。このゲームで生き残ったのは俺だけだと。って事は約30億の人が死んだって事か。右頬のほんの少ししか傷を負ってない俺が生き残るなんて・・・。)「俺はずっとを迷っていた。対して皆を生き残らせると決めた人達が死んでいった。俺は何度も何度も自殺をしようとしていた。なのに必死に生きようとした人達が死んだ。」

自分の存在価値が分からなくなってきた。一生懸命生きようとした人が死に、迷い迷い続け挙句の果てには自殺を考えた人が生き残った。自分は何の為に生き残ったのか何てわからなかった。ただ迅は海南斗を殺したい。そう思っていた。

迅「まだかよ。早く海南斗の部屋に行けよ!!」

移動部屋の壁を蹴った。チーンと鳴りドアが開いた。ドアが開いた先には沢山の手下が居た。

手下「生還おめでとうございます。迅様。」

手下は綺麗に並んでおり、左右に半分ずつ分かれ道を作った。道にはレッドカーペットが敷かれており、長く続いていた。レッドカーペットを渡り切ると、まるで王様の様な椅子に、王様の様に肘掛けに肘を置いて座っていた。ワインを飲み干すと、拍手をして

海南斗「やぁ。迅。改めて生還おめでとう。賞品として、お前の望みを一つ叶えてやろう。」

上目遣いで海南斗に聞いた。

迅「願いを二つにしろっていうのは、当然駄目だよな。」

海南斗「駄目だ。」

迅「死んだ奴らを生き返らせろっつうのも?」

海南斗「駄目だ。」

ふっと迅は笑った。そして三つ目の願いを言った。

迅「じゃあお前ともう一回ゲームをするってのは?」

海南斗「はぁ?」

迅「これは大丈夫だろ?今度の勝負はお前と俺との、一対一の勝負。そしてお前が勝てば俺は死ぬ。だがお前が負ければ、お前が死ぬというゲームだ。」

海南斗は椅子から立ち上がった。上から目線で迅を見て、迅と同じくふっと笑った。

海南斗「俺と勝負して勝てるとでも?」

迅「さぁな。」

はっはっはっと今度は大声で笑った。

海南斗「まぁ良いだろう。お前との最終戦受けてたとうじゃないか。だがゲームは俺が提案したやつで良いな?」

迅は「何でも良い。」と小さく頷いた。「あれを。」と手下に持ってこさせたのは、トランプだった。

手下「それではこちらへどうぞ。」

海南斗も一緒についてきた。別室に連れていかれ、部屋に入ると今度はテーブルが一つ。そして椅子が左右に置かれていた。2人は椅子に座り向かい合う形となった。

海南斗「何でも良いんだったな。」

迅「ポーカーでもするのか?」

海南斗「いや。もっと単純なゲームだ。覚えなくちゃいけない事は、一つか二つくらいだ。」

迅「何だ?早く言えよ。」

海南斗「まずこのトランプの束の上から5枚引く。」

迅と海南斗は束から1枚ずつトランプを引いた。そして目の前のカード立てに1枚ずつ置いた。

海南斗「今から何が強くて何が弱いかを言っていく。K→Q→J→10→9→8→7→6→5→4→3→2→A→Kだ。ジョーカーを入れる場合はジョーカーは全てに勝てる。そして♠→♣️→♥︎→♦︎→♠という順番だ。」

迅「なるほどな。」

海南斗「1ゲームのラウンド数は3回。そしてカードを選ぶ時間は3分だ。だがAを出して、相手がKを出す。この場合Aは勝つ。だがA23は特別で、もしこれで勝つと1発で1ゲームは終わり。つまり1回目でA〜3のカードを出して、そのラウンドで勝つとする。するとそのゲームは終了という事だ。ゲーム数は・・・。どちらが死ぬまでだ。」

迅「死ぬまで?」

ニヤッと不吉な笑みを浮かべ、カードを1枚置いた。

海南斗「取り敢えずお前KがあるならKを出せ。ちなみに出す時は裏向きにしろよ。」

迅は言われた通りにKを裏向きにして置いた。そして321で表にした。海南斗はAだった。

海南斗「この場合俺がこの1ゲーム勝ったという事だ。ちなみに1ゲームで、先に2勝すると、そのゲームで勝ちということになるぞ。1ゲーム勝利すれば、相手の何かを失わせる事が出来る。」

迅「はぁ?意味がわかんな・・・。」

机に手を置き、迅に顔を近付かせて

海南斗「命でもOKだ。」

海南斗はクククッと笑った。迅は何も言えなかった。右手を出して人差し指を立てると

海南斗「だが最初の勝利時は命以外を選べ。じゃないと面白くないからな。腕、足、指、何でも良い。何かを敵から奪う。俺が最初に勝つとお前の何かを奪って、その後勝つと俺はお前の命を奪う事が出来る。だがお前が俺が勝った後勝ったとしても、それがお前にとって最初の勝利なら、俺の命を奪う事が出来ない。これでこのゲームの説明は終わりだ。」

迅「わかった。さぁ早くゲームを始めようぜ。海南斗!!」

海南斗「望むところだ!!迅!!」

こうして今MRGの最後のゲームの幕が切って落とされた。

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