表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人類削減ゲーム 〜Mankaind reduction game〜  作者: 新異瑠利
4章 地雷踏まずにゴールゲーム
21/27

第21話 地雷地獄

カチカチカチカチ耳障りな音がまだ続いていた。タイマーは無い。TVも点いていない。迅は少しずつドアに近付いた。すると、音が近付けば近付く程大きくなってきた。

迅(嘘だろ・・・まさか!! )「清志!!そこから離れろ!!」

清志「何言ってんだ?」

迅「ドアを開ける方法なんて今はどうでも良い!!!その前に周りの音に耳を傾けろ!」

清志「はぁ?」

迅の言っていた事がわからなかったが、言われた通りよく音を聞いた。

清志「何だ?」

音のする方へ耳を近付けた。するとドアに耳が付いた。

清志「まさか!」

手を突いて音を聞いた。確実に音が早くなってきていた。

迅「戻れ!早く!」

清志「どうやって戻れば良いんだよ!地雷があるかもしんねぇんだぞ!!」

迅「じゃあさっき通った道を戻れば良いだろ!!早く戻って来い!!」

清志「くそ!」

後ろを振り向いた。その時音が止まった。清志はドアに顔だけ向けて、迅は顔を下に向け腕を前に出した。ドン!遂にドア自体が爆発した。爆風が迅を襲った。足がグラグラになり、1度転けそうになった。

迅「くっ!清志!!」

爆風が止むと清志の姿は無かった。少し後ろを見ると、口から上の清志の顔があった。脳が頭から出ていた。

迅(死んだ。清志が・・・死んだ。)

TVの説明で言っていた事を思い出した。

TV「向こう側の扉に行き扉を開けると成功です。但し油断はしないで下さいね。」

油断の意味はこの事だったのかと、今更迅は気が付いた。このゲームでの正規ルートは、ここ迄到達した後ドアの前に爆弾のスイッチを埋めてあって、それを踏んだ後直ぐに後ろに下がって、爆発させてドアに穴を空けてそこから出る。それこそがこのゲームでの正規ルート。それを直ぐに気付いていれば・・・いやあの時迅は戻れと叫んでいた。あの時清志が下がっていれば、当然生き残れていた。

迅「俺・・・1人・・・。」

ドアには穴が空いていた。彼処から出れば、このゲームから抜ける事が出来る。

迅「もう突っ切る!走って穴に飛び込んでやる!」

迅は覚悟を決めた。

迅「うおぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

猛ダッシュで走った。後ろで次々爆発が起きた。

迅「おらぁぁぁ!!」

ジャンプした。丁度ピッタリにドアの穴から抜ける事が出来た。

迅「痛!ぐっ!いった。」

ジャンプして床に着地した時に、背中が壁にぶつかった。ドアの穴から爆風が激しく吹いていた。やがて爆風が吹き止むと、TVが点いた。ここの部屋にもあったのかよと、迅はイラつきながら思った。

TV「おめでとうございます。見事地雷地獄から生還いたしました。」

迅「ふっざけんな!」

TVを殴った。ピキピキとTVの画面は割れたが、TVの電源はまだ点いていた。TVの画面が変わり、人が変わった。出てきたのは、勅使川原 海南斗だった。

海南斗「やぁ迅。見事このゲームから、1人だけ生き延びた様だな。」

迅「まぁぁなぁぁとぉぉ!!ふざけんな!よくも!よくも清志を!いや!他の人達を!てめぇ!人の命を何と思ってやがんだ!!」

海南斗「別に。蜚蠊ゴキブリ等と同じだと思っている。人の命は特別だとか言ってるけどな、命は命だ。人間の命は蚊や蜘蛛、牛、魚等と同じなんだよ。良い加減に気付け。人間なんて生き物も簡単に死ぬんだよ。お前だって蚊の1匹や2匹殺した事あるだろ?」

迅「殺す!絶対に殺してやる!海南斗!」

余裕な顔をしながら

海南斗「殺せるもんなら来な。」

迅は目から涙を流し、歯軋りをだんだん激しくした。

海南斗「あっそうそうお前。部屋に戻らずにそのまま次のゲームの部屋に行け。」

迅「はぁ!?」

海南斗「朗報だ。次がラストゲーム。だがそのラストゲームは、直ぐに始まる。だから直ぐにラストゲームが始まる部屋に行け。行かなかったら・・・。」

迅「腕輪で殺すってか?」

海南斗「そうだ。わかってんじゃねぇか。じゃあせいぜい頑張れよ。」

最後は少し馬鹿にした口調で言った。TVの画面が暗くなり99999と書いてあった。

迅「ふざけんな・・・。ふざけんな・・・。」

ふざけんなを連呼しながら、移動部屋に入り番号を押した。ガシャン!と部屋が揺れ止まった。

迅「何だ?」

何分か経つと部屋が少し動きまた止まった。

迅「渋滞か?」

一遍に多くの人が部屋に向かっているのだから、仕方が無い事だった。迅は1時間程待った。要約ドアが開いた。

迅「やっとか。」

部屋から出たら、また地雷ゲームが始まる前と同じ暗く5歩程歩くと、前に壁があった。

迅(またか・・・。まさか同じゲーム何て事は無いだろうな・・・。)

それから2時間程待った。次々と人が入ってきた。TVが点いた。全員集まったのが直ぐにわかった。

TV「どうも皆様今回で最後のゲームとなります。今回はゲームに参加している人全員参加となっておりますが、数がまだ5億程なので、分けてゲームを行います。」

迅(分ける?)

TV「そして途中途中その方々の生き残りが、どんどん追加されていきます。」

迅(全員参加・・・。途中参加・・・。一体どんなゲームが・・・。)

部屋に明かりが点き始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ