表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人類削減ゲーム 〜Mankaind reduction game〜  作者: 新異瑠利
4章 地雷踏まずにゴールゲーム
20/27

第20話 爆死

迅もグランドに足を踏み入れた。最初は皆爆発しなかった。どうやらこの2歩目からの様だ。皆同時にゴクリと唾を飲み込んだ。

迅(俺たちの作戦は、皆と話し合った結果残りの者が進んで行き、地雷の無い場所を歩いて行くという物・・・。だが皆一斉に行けば、その分確かに安全なのだが、1人爆発した時に近くの者が巻き込まれる可能性がある。だから出来るだけバラバラに、でも出来る限り同じ道を進むそれが俺達の作戦。大丈夫なのか?)

心配しつつ歩いて行った。清志はその作戦に反対していたが、皆この作戦が1番と言い諦めこの作戦に決めた。理由は勿論前の協力してない者達が爆死する可能性があるからだ。清志は何とか仲間に出来ないかと皆を説得しようとしたが、皆はこのメンバーで行こうと言って聞かなかった。

清志(何とかして・・・皆の命を・・・・・・。)

ドカン!向こう側で爆発が起こった。幸い協力者はいなかったが、1人爆死してしまった。

清志「ぐっ!」

迅「清志!」

迅の方を見た。迅は顔を振りながら

迅「これは運のゲームだ。完全なる運ゲー。最初のゲームも運だったが、あれはイカサマをして勝つ事が出来た。だがこれは違う!地雷のありかがわからない。踏んでも不発で爆発しないかもしれない。その後誰かが地雷を踏んで爆発するかもしれない。このゲームは協力出来ない!」

清志「そんな事は無い!諦めたら駄目だ!」

迅「くっ・・・。」

清志は迅に耳を貸さず、前に進んで行った。また爆発が起きた。今度は協力者とその友達かはわからないが、ずっと一緒に行動していた人2人が爆死した。それを見ていると、直ぐ右で爆発が起こった。

清志「くっ!」

迅「清志!」

清志の元へ向おうとしたが、地雷が恐ろしく踏み出せなかった。あっという間に3分の1の数まで減った。

迅「早・・・い。こうも簡単に人が死ん・・・・・・。」

清志「おい!皆!!まだ助かる!!大丈夫だ!協力して・・・。」

すると1人の男が涙を流しながら、清志に怒った。

「ふざけんな!偽善者!もうこうなったら協力出来ない・・・。このゲームは自分の手で進むしか・・・。」

清志「大丈夫だ・・・。大丈夫だから・・・。」

「無理よ!!こんなだけの人が死んだ。協力して生き残る何て、このゲームでは不可能なのよ!」

女の人の叫びに何も言えなかった。清志は足元がぐらついた。

「うおぉぉぉぉ!!!」

1人ドアに向かって走って行った。5歩で爆死した。それから皆はパニックになり、一斉に走りだした。爆発、爆発、爆発、爆発・・・。爆死、爆死、爆死、爆死・・・。この連続であった。結果残ったのはまだ1時間も経っていないのに、迅と清志の2人だけになった。

迅「何だよこれ・・・。こんな簡単に死ぬもんなのか?しかも一瞬で・・・。」

清志「誰も救えなかった。」

清志はある事に気付いた。

清志「そうか。」

迅「どうしたんだ?」

清志「俺達の作戦を覚えているか?」

迅「俺はそこ迄馬鹿じゃない。覚えている。」

清志「じゃあ死んだ人達の歩いた場所を歩こう。」

迅「そうか・・・。作戦事態はまだ生きているのか。」

清志「あぁ。だが一つの問題も同じだ。不発の地雷があれば・・・。」

迅と清志は迷った。行くべきか、別の方法を考えるか。だがいくら考えても、これを超える方法なんて思いつかなかった。

迅「行くしかない。」

清志「あぁ。そうだな行こう!」

ゆっくり着実に進んで行った。

迅「大丈夫だ。今の所は。」

清志「あっ・・・あぁ。」

清志の目の前には、もうドアがあった。そのままジャンプすれば届く範囲だった。遅れている迅を見た。喜んでいる様な顔をしていた。

清志「やった!やったぞーーー!!」

だがまだ油断は出来ない。ドアの前にも地雷があるかもしれない。恐る恐る歩き、ドアの前の地面を踏んだ。何も無かった。何度足踏みしても、爆発しなかった。清志は歓喜の声を上げた。迅も涙を流し喜んだ。

清志「良かった!良かった!!」

清志はドアに頭を擦り付けた。そして、ドアノブに手を掛けた。

清志「あっ・・・あれ?あれれ?ドアノブが無い?じゃあ何処かへっこんでいて、そこを押しながらとか・・・。」

やっぱり無かった。いくら探しても無かった。

迅「どうした?清志!ん?」

その時妙な音を耳にした。その音は聞こえるか聞こえないかというぐらい、凄く小さな音だった。

迅「何だ?」

最初は気のせい?かと思ったが、絶対何か音がしていた。

迅「何か音がしねぇか?」

清志「何が?何の音だ?」

迅「そんなのわかんねぇよ。」

清志はドアノブを探すのに必死だった。にしても明らかに音がしていた。

迅(何だよ。この音。耳障りだな。)

キョロキョロと周りを見たが、音を出しそうな物なんてTVを除いて無かった。

清志「無いぞ?何も。押しても開らかねぇし。どうなってんだ?」

清志はドアの開け方、迅は音の音源を調べた。どれも見つからなかった。

迅「イラつく!何だよ!この音!」

もう一回よく音を聞いた。音のする方を見た。

迅「え?」

音のしていたのは、清志の居た所からだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ