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人類削減ゲーム 〜Mankaind reduction game〜  作者: 新異瑠利
3章 人間真っ二つゲーム
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第16話 四面楚歌

柊花「とっ!とにかく自己紹介お願い出来ますか?」

皆それぞれ名前を言っていった。だが徹也だけは何も言わなかった。1番右の人は岩田イワタ 雅人マサト。そして、直ぐ右の女性はカキ 兼子カネコ。兼子は冷静そうな女性だった。

兼子「貴方は?」

柊花「私は新藤 柊花です。」

徹也「新藤?何処かで聞いた苗字だな。」

兼子「なるほどね。」

手を組んで、柊花を睨み付けた。

兼子「この子は第1回CHGの生き残りの2人の娘さんよ。まぁ苗字だけで決めてるから本当にそうなのかどうかわからないけど。」

皆も柊花を睨んだ。たったの数分で柊花にとって、気不味い状況となってしまった。零が柊花に

零「実際の所はどうなんですか?」

黙り込んでいた。その顔を見て笑いながら

雅人「え?図星ってか?はっはっはっ!!!じゃあお前は犯罪者の娘って訳だな!」

皆の顔を見渡して

兼子「良い?この子は犯罪者の娘よ。しかもCHGの生き残りのね。つまり、貴方は自分の為なら人を殺せる人って事よね?」

必死になって、兼子の言葉を否定した。

柊花「そんな!そんな事!ありませ・・・。」

徹也「じゃあ証拠を出せよ!」

柊花「え?」

いきなりの徹也の提案に戸惑った。

徹也「だからお前を信頼する事が出来る証拠を出せって言ってんだよ。」

そんな物ある訳が無い。友達はいない。それどころか、虐めさえ受けている。嘘を付いても良いが、絶対にバレる。何も無い。黙る他無かった。

兼子「まあ私は出来るだけ人を殺したくない。」

雅人「そうかもしれねぇけどよ。こいつはどうすんだ?俺達が提案してその通りしても、こいつは俺達を裏切って自分だけでも助かろうとするかもしれねぇんだぞ?俺は先にこいつを殺した方が良いと思うんだがな。」

雅人を強い眼光で睨んだ兼子は大声で怒鳴った。

兼子「じゃあ貴方が死になさいよ。」

雅人「あぁ?」

兼子「貴方がそんな事を提案するって事は、貴方はいざとなったらそれをするかもしれないじゃない。少なくともそんな事私の発想には無かったわ。」

柊花は膝を落とし涙を流していた。それを無視して、兼子は皆に言った。

兼子「この中に居る人達は全員裏切るかもしれない。勿論私ももしかしたら裏切るかもしれない。皆この子と同じ状況なのよ。」

徹也「俺の親は人を絶対殺さない。」

兼子「今貴方の親がどうかは関係無い。今此処に居る皆の話よ。」

TVの人は言っていた。上手く行けば全員生き残る事が出来ると。しかし、今の状況を見てそんなの絶対に無理。団結力がまるで出来ていない。

柊花(こんなの無理だよ・・・。お兄ちゃんも、このゲームに参加してるのかな・・・。お兄ちゃん生きてるのかな・・・・・・。また父さん、母さん、お兄ちゃんと一緒に遊んだり、食事したりしたい・・・・・・よぉ。)

急に泣き出した柊花を皆見ていた。柊花は手でしゃっくりしながら、涙を吹いた。

柊花「父さん・・・ヒック。母さん・・・ヒック。お兄ちゃん・・・ヒック。」

零がタイマーを見た。もう15分だった。

零「早くしないと!」

兼子「さっき徹也が歩いていた時に、柊花が一歩踏み出したら、後ろに転けたわ。」

徹也「こいつの所為か!俺が転けたのは!!やっぱりこいつは!」

徹也が柊花の所まで歩いてきた。だがその所為で皆の首が引っ張られた。

雅人「ぐっ!お前なぁ!!」

兼子「はな・・・しを聞きなさいよ!」

零「社長ぅ!!」

柊花「うぅ!」

皆後ろに下がっていった。

雅人「クソ野郎が!!」

雅人が舌打ちして、元の位置に戻って行った。そのお陰で皆の首が戻った。

兼子「良い?これでわかった?この鎖は誰かが進むと皆下がるという仕掛けなのよ!」

徹也「じゃあどうすれば良いんだよ!!」

柊花「皆で・・・ヒッ!進む・・・。」

柊花が目を吹いた後

柊花「皆で進めば、進めるかもしれない。」

兼子がその言葉に賛成だった。皆が同じ位置に立った。

雅人「こんなので行けんのかよ。」

兼子「行くしか無いじゃない。」

徹也「信用出来ねぇな。」

零「社長行きますよ・・・。」

柊花「・・・・・・・・・。」

皆タイマーを見た。

兼子「良い?10分になったら走るのよ?残り10秒。」

9。

雅人「緊張するなぁ。」

8。

徹也「何で俺がこんな事しなきゃいけねぇんだよ!」

7。皆足を伸ばしたりして、体を動かした。6。

兼子「5秒前。」

雅人「4。」

徹也「3。」

零「2。」

柊花「1。」

兼・雅・徹・零・柊「0!!」

まるで100m走を走るランナーの様に皆走った。予想通り皆で動けば平気だった。30mからだった。あれ程偉そうにしていた徹也が息切れしていた。

零「社長!大丈夫ですか!?」

徹也「大丈夫に・・・はぁはぁ。決まってるだろうが!」

つまづいた。疲れ過ぎて足が言う事を聞かなかったのだ。

徹也「あ!」

零「社長!」

徹也たった1人が後ろに下がっていった。

徹也「嫌だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

皆は急いで目を前に向けた。柊花は徹也をずっと見た。

徹也「あぁぁぁぐぁぁぁ死ぬぅぅ!!!!」

徹也は悲鳴を上げた。その時大量の血が内蔵の欠片と共に、こちらに飛んできた。徹也の声は聞こえなくなった。一瞬にして、周りがほぼ赤と化した。柊花は吐き気を抑えた。

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